平安名純代(沖縄タイムス米国特約記者)の「前提を再設定し直して、交渉に挑む必要」との指摘を考える。

 平安名純代・米国特焼記者は、代執行訴訟の「和解」を受けて、沖縄側には、「名護市辺野古の新基地建設計画を巡る代執行訴訟で、日本政府と県が3月に和解したのを受け、『円満解決』に向けた協議の過程で、政府が歩み寄るだろうとの期待」があった、と指摘する。
 しかし、米国にとってこの「和解」は、「和解が成立した3月の時点で、すでに米側では、工事は最長で来年3月まで止まり、そして再開されると予想されていた。和解から約10日後の上院軍事委員会の公聴会では、米海兵隊のネラー総司令官が、来年3月までには工事再開の具体的日程が判明すると述べ、『われわれは沖縄県から代替施設建設の合意を得ようとしている日本政府を引き続き支援していく』と証言した。」、というものに過ぎなかったというのである。
 実は、「あれから約4カ月の時が流れ、国は22日に県を再提訴した。しかし、米政府内には法廷闘争は来年の2月までには終わるとの見方がすでに浮上している。まるでそうしたシナリオが実際にあるかのごとく、事態はそのタイムラインに沿って進んでいる。」、と。
 それは、「来年1月には新大統領が誕生し、新たに掲げられた政策に沿って、2月には基本政策の見直しが終わる。もしその時までに新基地建設計画を巡る裁判闘争が続いている場合、実現性に疑問符を伴う計画と判断される可能性がある。だから、その時までに難関をクリアしておきたいという考えなのだろう。」、と今回の安倍晋三政権の「蛮行」の背景を描き出すのである。
 だから、「海兵隊幹部らを取材していると、辺野古と高江でオスプレイの理想の訓練場が出来上がるとの期待を肌で感じる。」、と断じる。
 一方で、「翁長雄志知事は、政府が高江ヘリパッド工事を強行する前日21日に開かれた政府・沖縄県協議会で、同工事にまったく言及しなかった。抗議すべき相手が目の前にいるのに抗議しない、県民の思いすら伝えないのは、相手の意図を容認(黙認)していることに等しい。市民が強行排除される高江の今の状況を招いた責任の一端は翁長知事にもある。」、と厳しく長の責任を追求する。
 この上で、「日米両政府には、新基地を諦める意思などない。従って、沖基縄と話し合いで解決しようという意思もない。まずは前提を再設定し直して、交渉に挑む必要がある。」、と平安名純代・米国特約記者は主張する。



 日米両政府には、新基地建設を諦めない、という共通の意志がある。特に、米国には、「辺野古と高江でオスプレイの理想の訓練場を手に入れる」、との思惑がある。
 このことについては、その通りだと理解できる。
 ただ、このことを受けての「まずは前提を再設定し直して、交渉に挑む必要」、との指摘がわかりにくい。
 このことを、沖縄タイムスは説明する必要がある。



 以下、沖縄タイムスの引用。






沖縄タイムス-高江と辺野古 交渉の前提再設定を【平安名純代・想い風】-2016年7月25日 06:13



 政府や政治家の本音を見極めたい時、言葉ではなく行動で判断すると分かりやすいことがある。

 名護市辺野古の新基地建設計画を巡る代執行訴訟で、日本政府と県が3月に和解したのを受け、「円満解決」に向けた協議の過程で、政府が歩み寄るだろうとの期待が沖縄側にはあった。

 しかし和解が成立した3月の時点で、すでに米側では、工事は最長で来年3月まで止まり、そして再開されると予想されていた。

 和解から約10日後の上院軍事委員会の公聴会では、米海兵隊のネラー総司令官が、来年3月までには工事再開の具体的日程が判明すると述べ、「われわれは沖縄県から代替施設建設の合意を得ようとしている日本政府を引き続き支援していく」と証言した。

 あれから約4カ月の時が流れ、国は22日に県を再提訴した。しかし、米政府内には法廷闘争は来年の2月までには終わるとの見方がすでに浮上している。

 まるでそうしたシナリオが実際にあるかのごとく、事態はそのタイムラインに沿って進んでいる。

 来年1月には新大統領が誕生し、新たに掲げられた政策に沿って、2月には基本政策の見直しが終わる。もしその時までに新基地建設計画を巡る裁判闘争が続いている場合、実

現性に疑問符を伴う計画と判断される可能性がある。だから、その時までに難関をクリアしておきたいという考えなのだろう。
 海兵隊幹部らを取材していると、辺野古と高江でオスプレイの理想の訓練場が出来上がるとの期待を肌で感じる。

 翁長雄志知事は、政府が高江ヘリパッド工事を強行する前日21日に開かれた政府・沖縄県協議会で、同工事にまったく言及しなかった。抗議すべき相手が目の前にいるのに抗議しない、県民の思いすら伝えないのは、相手の意図を容認(黙認)していることに等しい。市民が強行排除される高江の今の状況を招いた責任の一端は翁長知事にもある。

 日米両政府には、新基地を諦める意思などない。従って、沖基縄と話し合いで解決しようという意思もない。まずは前提を再設定し直して、交渉に挑む必要がある。(平安名純代・米国特約記者)

by asyagi-df-2014 | 2016-07-30 05:58 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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