沖縄-北部訓練場ヘリパッド工事の実態-2016年7月19日

 2016年7月19日の沖縄を沖縄タイムスと琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-<高江ヘリパッド>機動隊きょうから100人超投入 車両撤去も視野-2016年7月19日 05:02
(2)沖縄タイムス-<高江ヘリパッド>来春までに完成へ 日米の狙いは【深掘り】-2016年7月19日 10:04
(3)沖縄タイムス-高江ヘリパッド:「非暴力で工事を阻止する」 市民ら早朝から警戒-2016年7月19日 11:23
(4)琉球新報-東村高江宮城区 警察が車両検問始める 「何の目的で」市民ら抗議-2016年7月19日 13:42


 両紙が伝える状況。
 「本土の隊員と合わせ最大で約800人の警備体制を敷く見通し」、というすさまじさ。


(1)「米軍北部訓練場(国頭村、東村)内でヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事を再開するため、政府は19日、配置する機動隊員をほぼ倍増する。これまで県警が1日約60人程度で警備していたが、19日から本土の応援隊員を現場に投入。県警と合わせ、1日当たり百数十人規模で警戒に当たる。建設現場の一つである東村高江のN1ゲート前に市民が車両を置いているため、N1にも隊員を配置し、車両の強制撤去を視野に入れる。」
(2)「政府は北部訓練場内に四つのヘリパッドを建設し、名護市辺野古では米軍キャンプ・シュワブ内の陸上工事も開始する考え。二つの基地で抗議する市民を排除するため、本土から500人の機動隊員を送り込む。」
(3)「県警も機動隊員と各警察署からの応援隊員、不測の事態を警戒する刑事らで250~300人規模の要員を確保し、本土の隊員と合わせ最大で約800人の警備体制を敷く見通しだ。」
(4)「警視庁、神奈川、千葉の両県警などの機動隊車両が北部訓練場付近で確認されている。抗議する市民らは建設予定地の中でも特に、1カ所に二つのヘリパッドを建設する計画のN1地区で、着工の警戒感を強めている。18日時点で十数台の車両をゲート前に止め、資機材を搬入する工事車両の進入を阻止しようとしている。」
(5)「東村高江の米軍北部訓練場N1ゲート前は19日、早朝からヘリパッド建設に反対する市民らが集まり、工事着工の警戒を続けている。午前6時半すぎには約80人がゲート前をデモ行進。『森を守ろう』『工事を止めよう』などと声を上げた。」
(6)「19日午前、警察は米軍北部訓練場の各ゲート前を通る県道70号の東村側の少なくとも2カ所で検問を行った。午前9時半から午前10時半の間に始めたとみられる。工事再開に向け、11日に沖縄防衛局が資材搬入を開始して以降、現場周辺で警察が組織だった車両検問を実施するのは初めて。建設工事に反対する市民らは『何の目的で検問をしているのか』と検問に立つ警察官に抗議を始めた。
(7)「東村で検問しているのが確認されたのは、高江区内の新川ダム付近と高江区より南側の宮城区で、福岡県警、北海道警、沖縄県警の警察官が担当している様子。うち宮城区側では約15人が高江区方面に向かう車両を全て止め、運転手に免許証の提示を求めている。免許証提示のほか、行き先についての質問や車内に危険物などを載せていないかといった確認などが行われている。新川ダム付近と宮城区の検問は19日午後0時半ごろ解除された。」
(8)「政府は、ヘリパッド建設に当たり、約500人の機動隊を県外から派遣する。既に16日から沖縄に入りはじめ、沖縄県警を合わせ最大で800人規模まで膨れあがる見通しだ。同時に、代執行訴訟の和解を受けて中断している米軍キャンプ・シュワブ内陸上部の工事も近く再開する方針。政府関係者は機動隊を『高江7、辺野古3』の割合で投入するとしており、『一気呵成(かせい)に進める』(防衛省幹部)構えだ。」


 今回の政府がヘリパッド建設を急ぐことについて、沖縄タイムスは、次のように指摘する。


(1)「在日米軍専用施設の74%が集中する沖縄の基地負担軽減に向けた大きなアピールになるとみているためだ。防衛省幹部は『新たな基地を造る普天間、那覇軍港とは異なり、面積が小さなヘリパッド六つで4千ヘクタールが返ってくる。負担軽減の理想の形だ』と正当性を主張する。」
(2)「日本政府と足並みをそろえるように、米側からもヘリパッド建設に向けた踏み込んだ発言が出始めた。6月18日、ニコルソン米四軍調整官はロイター通信のインタビューで北部訓練場の一部を『来年初めに日本へ返還する用意がある』と発信した。元海兵隊員で軍属の男による暴行殺人事件に抗議する県民大会の前日。反米感情の高まりを背景に、『負担軽減』をアピールする狙いがあった。」


 今回のヘリパッド建設を急ぐ理由が、「負担軽減」というから、まさしく、本末転倒、開いた口が塞がらない。
 こんなことが許されていいはずがない。


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。








沖縄タイムス-<高江ヘリパッド>機動隊きょうから100人超投入 車両撤去も視野-2016年7月19日 05:02



 米軍北部訓練場(国頭村、東村)内でヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事を再開するため、政府は19日、配置する機動隊員をほぼ倍増する。これまで県警が1日約60人程度で警備していたが、19日から本土の応援隊員を現場に投入。県警と合わせ、1日当たり百数十人規模で警戒に当たる。建設現場の一つである東村高江のN1ゲート前に市民が車両を置いているため、N1にも隊員を配置し、車両の強制撤去を視野に入れる。

 政府は北部訓練場内に四つのヘリパッドを建設し、名護市辺野古では米軍キャンプ・シュワブ内の陸上工事も開始する考え。二つの基地で抗議する市民を排除するため、本土から500人の機動隊員を送り込む。

 県警も機動隊員と各警察署からの応援隊員、不測の事態を警戒する刑事らで250~300人規模の要員を確保し、本土の隊員と合わせ最大で約800人の警備体制を敷く見通しだ。

 北部訓練場では、22日にも基地内にある3カ所の建設現場(N1、G、Hの各地区)に資機材を搬入し、着工する。

 18日はN1ゲート付近で、多摩ナンバーの機動隊車両が、本土の応援車両として初めて停車。配置に向けた準備を本格化した。

 同日までに警視庁、神奈川、千葉の両県警などの機動隊車両が北部訓練場付近で確認されている。抗議する市民らは建設予定地の中でも特に、1カ所に二つのヘリパッドを建設する計画のN1地区で、着工の警戒感を強めている。

 18日時点で十数台の車両をゲート前に止め、資機材を搬入する工事車両の進入を阻止しようとしている。

 これに対し、県警は16日、車両を撤去するよう市民らに警告した。19日は警告に従って車両を移動するかどうか見守り、従わなければ着工前にレッカー車などを使い、強制撤去する方針だ。



沖縄タイムス-<高江ヘリパッド>来春までに完成へ 日米の狙いは【深掘り】-2016年7月19日 10:04



 米軍北部訓練場の過半返還の条件として、東村高江の集落を取り囲むように六つのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)を建設する事業で、住民らの反対で工事を中断している沖縄防衛局は近く、再開する方針を固めている。沖縄県警の機動隊のほか、県外の警察機動隊を受け入れ、警備、警戒を強める。名護市辺野古の新基地建設に続き、政府一丸となった強行策に、9年以上座り込みを続けてきた地元の住民らは「これまで通り抵抗するしかない」と引く気配はない。(特別報道チーム・福元大輔、政経部・大野亨恭)

 政府は、22日にもヘリパッド建設工事に着手する構えだ。天然記念物のノグチゲラの営巣期間が始まる来年3月までに残り4カ所のヘリパッドを完成させる方針。北部訓練場の過半返還という「負担軽減」を前面に掲げ、反対の民意を無視した強行な工事を始める。
 「必要な準備が整い次第、工事にとりかかりたい」。中谷元・防衛相は12日の会見で早急に工事に着手する考えを強調した。

 政府がヘリパッド建設を急ぐのは、在日米軍専用施設の74%が集中する沖縄の基地負担軽減に向けた大きなアピールになるとみているためだ。防衛省幹部は「新たな基地を造る普天間、那覇軍港とは異なり、面積が小さなヘリパッド六つで4千ヘクタールが返ってくる。負担軽減の理想の形だ」と正当性を主張する。

 日本政府と足並みをそろえるように、米側からもヘリパッド建設に向けた踏み込んだ発言が出始めた。6月18日、ニコルソン米四軍調整官はロイター通信のインタビューで北部訓練場の一部を「来年初めに日本へ返還する用意がある」と発信した。元海兵隊員で軍属の男による暴行殺人事件に抗議する県民大会の前日。反米感情の高まりを背景に、「負担軽減」をアピールする狙いがあった。

 一方、翁長雄志知事はヘリパッド建設計画に「反対」は明言していないものの、オスプレイの配備撤回を求めている立場から容認できないとの姿勢だ。特に、参院選翌日に資機材を搬入した政府の手法を「用意周到」と批判し、信頼関係を損なうものだと非難する。
 政府は、ヘリパッド建設に当たり、約500人の機動隊を県外から派遣する。既に16日から沖縄に入りはじめ、沖縄県警を合わせ最大で800人規模まで膨れあがる見通しだ。同時に、代執行訴訟の和解を受けて中断している米軍キャンプ・シュワブ内陸上部の工事も近く再開する方針。政府関係者は機動隊を「高江7、辺野古3」の割合で投入するとしており、「一気呵成(かせい)に進める」(防衛省幹部)構えだ。

 これに対し県幹部は、「民意を力で封じることは許されない。国と地方に信頼関係が保たれないことは異常事態だ」と指摘する。

 政府は埋め立て承認取り消しの是正指示に応じない県を近く再び提訴する意向を固めている。別の県幹部は「訴えられれば理路整然と県の主張をするだけだ」としつつ、反対の声に耳を貸さずヘリパッド、辺野古を強行する政府の姿勢に「この国の民主主義は破綻寸前だ」と嘆く。
■2007年から座り込み続く
 集落を囲むように6カ所のヘリパッドを建設する事業について、地元の東村高江区は1999年10月と2006年2月に2度の反対決議を全会一致で可決している。07年1月の緊急集会では「阻止行動も辞さない」と確認。同年7月の着工と同時に一部住民らが「ヘリパッドいらない住民の会」を結成し、座り込みの抗議活動を始めた。

 1999年には、水道管の敷設などを条件に移設受け入れを表明した宮城茂村長(当時)に対し、「移設とは別問題」と、区民総会で反対を決議。宮城村長は「地元の意向を尊重する」という立場を示した。

 2006年には、「高江区民への被害を調査せず、配慮がない」と反対を訴えた。

 環境影響評価に準ずる調査を進めながら、住民に対する被害への説明がない政府への批判を込めた。

 環境調査が最終段階を迎え、着工が秒読みとなった07年1月の緊急集会では「阻止行動」を確認。

 村長選で移設反対を公約に掲げた伊集盛久村長が同年6月に「予定地の変更は厳しい」と容認姿勢をみせると、政府は7月にN4地区の2カ所のヘリパッド建設に着工したため、住民らは座り込みを続けている。
■18カ所にオスプレイ
 北部訓練場内では既設22カ所と、2015年に米側へ引き渡したN4地区の新設2カ所を合わせ、24カ所のヘリパッドを運用し、海兵隊を中心に陸海空の全軍が使用する。N1地区の2カ所、G、H地区の各1カ所の計4カ所が完成すれば、既設の北側6カ所、南側1カ所の計7カ所を含む土地が返還され、ヘリパッドは21カ所になる。

 海兵隊が12年4月に公表した環境レビューによると、オスプレイの使用するヘリパッドは既存12カ所(うち3カ所は返還予定地内)、新設6カ所を想定。既設12カ所のヘリパッドでは合計で年間3878回、新設6カ所はそれぞれ年間平均420回、計2520回を見込むが、「年間1200回を超えることもある」と追記している。

 訓練場内には低空飛行ルートが設定され、シミュレーター(模擬訓練装置)による訓練ができない場合、地上15~60メートルでの地形追従飛行を年25回実施することも明らかになった。敵のレーダーをかいくぐるため谷や山などの地形に沿って飛行するもので、その他の航空機も年間1200回の地形飛行を予定する。

 特にオスプレイは下降気流が強く、熱風を排出するため、自然環境に重大な影響を与えるほか、誤って民間地を飛行した場合の危険性が懸念される。

 また、北部訓練場は世界唯一のジャングル戦闘訓練センター(JWTC)として、海兵隊が80~100人の部隊で、5~6日間の訓練を実施。谷間につられたロープを渡ったり、泥水の流れる水路を潜ったりするなどジャングルの過酷な戦闘に備えるという。


沖縄タイムス-高江ヘリパッド:「非暴力で工事を阻止する」 市民ら早朝から警戒-2016年7月19日 11:23



 【東】東村高江の米軍北部訓練場N1ゲート前は19日、早朝からヘリパッド建設に反対する市民らが集まり、工事着工の警戒を続けている。午前6時半すぎには約80人がゲート前をデモ行進。「森を守ろう」「工事を止めよう」などと声を上げた。

 ゲートの前には、県外からも含めた防衛省関係者15人と機動隊員4人が立ち、交代制で対応している。付近の県道70号沿いには県警や警視庁の車両10台以上が停車している。

 沖縄平和運動センターの山城博治議長は「これは沖縄を圧殺する光景だ。私たちは非暴力で工事を阻止する」と訴えた。

 一方、午前5時37分ごろ、小型コンクリートブロックを積んだ中型のクレーン付きトラック1台と中型トラック2台のほか、関係車両計約20台が同訓練場メインゲートから入った。



琉球新報-東村高江宮城区 警察が車両検問始める 「何の目的で」市民ら抗議-2016年7月19日 13:42



 【東・国頭】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリパッド建設工事に関し、19日午前、警察は米軍北部訓練場の各ゲート前を通る県道70号の東村側の少なくとも2カ所で検問を行った。午前9時半から午前10時半の間に始めたとみられる。工事再開に向け、11日に沖縄防衛局が資材搬入を開始して以降、現場周辺で警察が組織だった車両検問を実施するのは初めて。建設工事に反対する市民らは「何の目的で検問をしているのか」と検問に立つ警察官に抗議を始めた。

 東村で検問しているのが確認されたのは、高江区内の新川ダム付近と高江区より南側の宮城区で、福岡県警、北海道警、沖縄県警の警察官が担当している様子。うち宮城区側では約15人が高江区方面に向かう車両を全て止め、運転手に免許証の提示を求めている。免許証提示のほか、行き先についての質問や車内に危険物などを載せていないかといった確認などが行われている。新川ダム付近と宮城区の検問は19日午後0時半ごろ解除された。
 琉球新報の取材に対し、警察官の一人は「前方で路上駐車が多く、道路が危険になっているので免許証の提示をお願いしている」などと説明していた。各検問で同様の内容を確認しているとみられる。
 米軍北部訓練場のN1地区ゲート前で座り込みを行っている沖縄平和運動センターの山城博治議長と市民らは午前11時すぎ、検問開始の情報を受け、新川ダム付近の検問所に駆け付け、警察官に抗議を始めた。その際、米軍車両は止めずにそのまま通過させようとした。これに反発した市民らが米軍車両の前に座り込んで抗議行動を開始したが、機動隊が排除した。
 検問で止められたヘリパッド建設に反対する市民は「なぜ、免許証を見せる必要があるのか。抗議をしている人物かどうか判別するために確認をしようとしているのではないか」と憤っていた。
【琉球新報電子版】


by asyagi-df-2014 | 2016-07-19 16:38 | 沖縄から | Comments(0)

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