沖縄-「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」の発言から学び取ること。

 米軍再編という現実。
 矛盾。
 構造的差別。
 浮かぶ言葉は、植民地主義の克服。
 すべてが重なり引き起こしたもの。
 それは、「私たちは遺族とともに、被害者を追悼し、二度と繰り返させないために、この県民大会に結集した。』(大会決議)となった。
その大会決議は、「元海兵隊員の凶悪な犯罪により、20歳の未来ある女性のいのちが奪われた。これは米軍基地あるが故の事件であり、断じて許されるものではない。(省略)戦後71年にわたって米軍が存在している結果、復帰後だけでも、米軍の犯罪事件が5910件発生し、そのうち凶悪事件は575件にのぼる異常事態である。」、と記す。


歪な現実は、悲痛な事実を持ち込む。
父は、この言葉を。
 娘の父としての叫びを。


米軍人・軍属による事件、事故が多い中、私の娘も被害者の一人となりました。
なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか。今まで被害に遭った遺族の思いも同じだと思います。
被害者の無念は、計り知れない悲しみ、苦しみ、怒りとなっていくのです。
それでも、遺族は、安らかに成仏してくれることだけを願っているのです。


 だから、大会決議は、「日米両政府は、事件・事故が起きるたびに、『綱紀粛正』、『再発防止』を徹底すると釈明してきたが実行されたためしはない。このような犯罪などを防止するには、もはや『基地をなくすべきだ』との県民の怒りの声はおさまらない。」、と日米両政府合作の作為は、自らの責任でしか納めることはできないと示す。
 玉城愛は、生の声で、怒りの声でこれを言い当てる。


「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の『第二の加害者』は、あなたたちです。しっかり、沖縄に向き合っていただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、ばかにされるのでしょうか。パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。ばかにしないでください。」

「軍隊の本質は人間の命を奪うことだと、大学で学びました。再発防止や綱紀粛正などという使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たず、軍隊の本質から目をそらす貧相なもので、何の意味もありません。」


 玉城愛は、言わなければならない。
「あなたと面識のない私が発言することによって、あなたやあなたがこれまで大切にされてきた人々を傷つけていないかと日々葛藤しながら、しかし黙りたくない。そういう思いを持っています。」、のだから。


「バラク・オバマさん。アメリカから日本を解放してください。そうでなければ、沖縄に自由とか民主主義が存在しないのです。私たちは奴隷ではない。あなたや米国市民と同じ人間です。オバマさん、米国に住む市民のみなさん、被害者とウチナーンチュ(沖縄の人)に真剣に向き合い、謝ってください。自分の国が一番と誇るということは結構なのですが、人間の命の価値が分からない国、人殺しの国と言われていることを、ご存じですか。軍隊や戦争に対する本質的な部分を、アメリカが自らアメリカに住む市民の一人として問い直すべきだと、私は思います。」


 だが、求められているのは、「二度と繰り返させない」ための実行力、本当の責任。
大会決議は、「県民の人権といのちを守るためには、米軍基地の大幅な整理、縮小、なかでも海兵隊の撤退は急務」、と。
翁長雄志沖縄県知事は、行政の長のあり方として、こう誓う。


「政府は県民の怒りが限界に達しつつあること、これ以上の基地負担に県民の犠牲は許されないことを理解すべきだ。私は県民の生命と財産、尊厳と人権、そして将来の子や孫の安心や安全を守るべき知事としてこのような事件が二度と起きないよう県民の先頭に立って、日米地位協定の抜本的な見直し、海兵隊の撤退・削減を含む基地の整理縮小、新辺野古基地建設阻止に取り組んでいく不退転の決意をここに表明し、私のあいさつとする。」


 娘の父は、「次の被害者を出さないためにも『全基地撤去』『辺野古新基地建設に反対』。県民が一 つになれば、可能だと思っています。」、と力を振り絞って綴る。
 行政者の「不退転の決意」を見守るように。


 玉城愛の声が広がります。
 沖縄の地から、私の済む山間の地まで。
 そして、もっと広い大地を包み込む。
 聞けよ、お前たち、あなたたち。
 生きることが許されているものの想いをつなげろ。
 こんな、玉城愛の声が聞こえます。


 会場にお集まりのみなさん。幸せに生きるって何なのでしょうか。一人一人が大切にされる社会とは、どんな形をしているのでしょうか。大切な人が隣にいる幸せ、人間の命こそ宝なのだという沖縄の精神、私はウチナーンチュであることに誇りを持っています。

 私自身は、どんな沖縄で生きていきたいのか、私が守るべき、私が生きる意味を考えるということは何なのか、日々重くのしかかるものを抱えながら現在生きています。

 私の幸せな生活は、県民一人一人の幸せにつながる、県民みんなの幸せが私の幸せである沖縄の社会。私は、家族や私のことを大切にしてくれる方たちと一緒に今生きてはいるのですが、全く幸せではありません。

 同じ世代の女性の命が奪われる。もしかしたら、私だったかもしれない。私の友人だったかもしれない。信頼している社会に裏切られる。何かわからないものが私をつぶそうとしている感覚は、絶対に忘れません。

 生きる尊厳と生きる時間が、軍隊によって否定される。命を奪うことが正当化される。こんなばかばかしい社会を、誰が作ったの。このような問いをもって日々を過ごし、深く考えれば考えるほど、私に責任がある、私が当事者だという思いが、日に日に増していきます。

 彼女が奪われた生きる時間の分、私たちはウチナーンチュとして、一人の市民として、誇り高く責任を持って生きていきませんか。もう絶対に繰り返さない。沖縄から人間の生きる時間、人間の生きる時間の価値、命には深くて誇るべき価値があるのだという沖縄の精神を、声高々と上げていきましょう。


 以下、「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」の大会決議、玉城愛さんあいさつ、沖縄県知事あいさつ、父親のメッセージの引用。







「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」大会決議



 元海兵隊員の凶悪な犯罪により、20歳の未来ある女性のいのちが奪われた。これは米軍基地あるが故の事件であり、断じて許されるものではない。
 繰り返される米軍人・軍属による事件や事故に対し、県民の怒りと悲しみは限界を超えた。
 私たちは遺族とともに、被害者を追悼し、二度と繰り返させないために、この県民大会に結集した。
 日米両政府は、事件・事故が起きるたびに、「綱紀粛正」、「再発防止」を徹底すると釈明してきたが実行されたためしはない。このような犯罪などを防止するには、もはや「基地をなくすべきだ」との県民の怒りの声はおさまらない。
 戦後71年にわたって米軍が存在している結果、復帰後だけでも、米軍の犯罪事件が5910件発生し、そのうち凶悪事件は575件にのぼる異常事態である。
 県民の人権といのちを守るためには、米軍基地の大幅な整理、縮小、なかでも海兵隊の撤退は急務である。
 私たちは、今県民大会において、以下決議し、日米両政府に対し、強く要求する。
    記
 1 日米両政府は、遺族及び県民に対して改めて謝罪し完全な補償を行うこと。
 2 在沖米海兵隊の撤退及び米軍基地の大幅な整理・縮小、県内移設によらない普天間飛行場の閉鎖・撤去を行うこと。
 3 日米地位協定の抜本的改定を行うこと。

 宛先
 内閣総理大臣
 外務大臣
 防衛大臣
 沖縄及び北方対策担当大臣
 米国大統領
 駐日米国大使

 2016年6月19日
元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾!被害者を追悼し、海兵隊の撤退を求める県民大会



「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」玉城愛さんあいさつ


 
 被害に遭われた女性へ。絶対に忘れないでください。あなたのことを思い、多くの県民が涙し、怒り、悲しみ、言葉にならない重くのしかかるものを抱いていることを絶対に忘れないでください。

 あなたと面識のない私が発言することによって、あなたやあなたがこれまで大切にされてきた人々を傷つけていないかと日々葛藤しながら、しかし黙りたくない。そういう思いを持っています。どうぞお許しください。あなたとあなたのご家族、あなたの大切な人々に平安と慰めが永遠にありますように、私も祈り続けます。

 安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の「第二の加害者」は、あなたたちです。しっかり、沖縄に向き合っていただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、ばかにされるのでしょうか。パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。ばかにしないでください。

 軍隊の本質は人間の命を奪うことだと、大学で学びました。再発防止や綱紀粛正などという使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たず、軍隊の本質から目をそらす貧相なもので、何の意味もありません。

 バラク・オバマさん。アメリカから日本を解放してください。そうでなければ、沖縄に自由とか民主主義が存在しないのです。私たちは奴隷ではない。あなたや米国市民と同じ人間です。オバマさん、米国に住む市民のみなさん、被害者とウチナーンチュ(沖縄の人)に真剣に向き合い、謝ってください。

 自分の国が一番と誇るということは結構なのですが、人間の命の価値が分からない国、人殺しの国と言われていることを、ご存じですか。軍隊や戦争に対する本質的な部分を、アメリカが自らアメリカに住む市民の一人として問い直すべきだと、私は思います。

 会場にお集まりのみなさん。幸せに生きるって何なのでしょうか。一人一人が大切にされる社会とは、どんな形をしているのでしょうか。大切な人が隣にいる幸せ、人間の命こそ宝なのだという沖縄の精神、私はウチナーンチュであることに誇りを持っています。

 私自身は、どんな沖縄で生きていきたいのか、私が守るべき、私が生きる意味を考えるということは何なのか、日々重くのしかかるものを抱えながら現在生きています。

 私の幸せな生活は、県民一人一人の幸せにつながる、県民みんなの幸せが私の幸せである沖縄の社会。私は、家族や私のことを大切にしてくれる方たちと一緒に今生きてはいるのですが、全く幸せではありません。

 同じ世代の女性の命が奪われる。もしかしたら、私だったかもしれない。私の友人だったかもしれない。信頼している社会に裏切られる。何かわからないものが私をつぶそうとしている感覚は、絶対に忘れません。

 生きる尊厳と生きる時間が、軍隊によって否定される。命を奪うことが正当化される。こんなばかばかしい社会を、誰が作ったの。このような問いをもって日々を過ごし、深く考えれば考えるほど、私に責任がある、私が当事者だという思いが、日に日に増していきます。

 彼女が奪われた生きる時間の分、私たちはウチナーンチュとして、一人の市民として、誇り高く責任を持って生きていきませんか。もう絶対に繰り返さない。沖縄から人間の生きる時間、人間の生きる時間の価値、命には深くて誇るべき価値があるのだという沖縄の精神を、声高々と上げていきましょう。



「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」の翁長雄志沖縄県知事あいさつ



 はいさい、ぐすーよー、ちゅううながびら。炎天下の中、県民の皆さんが結集いただいたことを心から感謝申し上げる。今回の事件によって、お亡くなりになった被害者のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に対し心から哀悼の意を表する。そして、このような非人間的で女性の人権をじゅうりんする極めて卑劣な犯罪は断じて許せるものではなく、強い憤りを感じている。

 先日、被害者が遺棄された場所に花を手向け、手を合わせてきた。心の底から「あなたを守ってあげることができなくてごめんなさい」という言葉が出てきた。21年前のあの痛ましい事件を受けての県民大会で二度とこのような事故を繰り返さないと誓いながら、政治の仕組みを変えることができなかったことは政治家として、知事として痛恨の極みであり、大変申し訳なく思っている。

 先月、安倍(晋三)首相にこの事件について抗議した際、県知事として県民の生命と財産、尊厳と人権、そして将来の子孫の安心と安全を守るために日米地位協定の見直しを強く要望し、運用改善による対応では限界であることを県民は等しく認識していることを伝えた。このような凶悪事件が継続して発生したことは広大な米軍基地がある故であることもあらためて強く申し上げた。

 しかしながら、非人間的で凶悪な事件が明るみに出た直後の日米首脳会談であったにもかかわらず、安倍首相は日米地位協定の見直しに言及せず、辺野古移設が唯一の解決策であると言っている。この問題を解決しようとする先にいかに大きな壁が立ちはだかっているか、私たちは思いをいたさないといけない。私たちは心を一つにして、強い意思と誇りを持ってこの壁を突き崩していかなければならない。今日の日をあらためての決意の日にして、全力で頑張っていこうではないか。

 さらに安倍首相には沖縄は戦後、米軍施政権下で当時の高等弁務官から「沖縄の自治は神話である」と言われたこと。総理は常々日本を取り戻すと言っているが、この中に沖縄は入っているのか。現在の日米地位協定の下では米国から「日本の独立は神話である」と言われているような強い思いを感じていることを伝えた。

 昨年に引き続き、ワシントンDCに行き、辺野古新基地建設が環境問題を含め大変厳しいことを連邦議会や有識者会議、米国の副大統領や駐日大使を務めたモンデール氏に訴え、しっかり説明した。米国で会った方々もこの1年間工事がストップしていること、裁判の和解勧告でも国に対して厳しい判断が下されていること、安倍首相がオバマ大統領に急がば回れと説明したことにも注目していて懸念していた。

 数日前には有識者会議のメンバーが辺野古唯一では問題が解決しないこと、それでなくても抑止力や地政学上の問題はクリアできることを提言している。少しずつではあるが、着実に前に進んでいることを感じている。

 安倍首相や菅(義偉)官房長官は「普天間飛行場は世界一危険だ」と何度も言及しているが、私が「本当に新辺野古基地ができなければ、世界一危険な普天間飛行場を固定できるのか」と何回も問いかけたが、一言も発することはなかった。政府が普天間飛行場周辺住民の生命、財産を守ることを優先にするならば、辺野古移設の進捗(しんちょく)にかかわりなく、残り3年を切った普天間飛行場の「5年以内運用停止」を実現すべきであり、政府には普天間飛行場の固定化を絶対に避け、積極的に県外移設に取り組むよう強く要望する。

 政府は県民の怒りが限界に達しつつあること、これ以上の基地負担に県民の犠牲は許されないことを理解すべきだ。私は県民の生命と財産、尊厳と人権、そして将来の子や孫の安心や安全を守るべき知事としてこのような事件が二度と起きないよう県民の先頭に立って、日米地位協定の抜本的な見直し、海兵隊の撤退・削減を含む基地の整理縮小、新辺野古基地建設阻止に取り組んでいく不退転の決意をここに表明し、私のあいさつとする。

 ぐすーよー、まきてぇーないびらんどー(皆さん、負けてはいけませんよ)。わったーうちなーんちゅぬ、くゎんまが、まむてぃいちゃびら(私たち県民の子や孫たちを守っていきましょう)。ちばらなやーさい(頑張っていきましょう)。



父親のメッセージ


 ご来場の皆さまへ。
 米軍人・軍属による事件、事故が多い中、私の娘も被害者の一人となりました。
 なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか。今まで被害に遭った遺族の思いも同じだと思います。
 被害者の無念は、計り知れない悲しみ、苦しみ、怒りとなっていくのです。
 それでも、遺族は、安らかに成仏してくれることだけを願っているのです。
 次の被害者を出さないためにも「全基地撤去」「辺野古新基地建設に反対」。県民が一 つになれば、可能だと思っています。
 県民、名護市民として強く願っています。
 ご来場の皆さまには、心より感謝申し上げます。
               平成28年6月19日
                              娘の父より


by asyagi-df-2014 | 2016-06-22 06:14 | 沖縄から | Comments(0)

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