水俣-新潟地裁西森政一裁判長は、新潟水俣病の訴訟で、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。

 標題について、朝日新聞は2016年5月31日、「水俣病の症状があるのに患者と認めなかった新潟市の判断は不当だとして、新潟市内の男女9人(うち1人は故人)が、市に患者と認めるよう求めた訴訟の判決が30日、新潟地裁であった。西森政一裁判長は、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。原告側は控訴を検討するという。」、と報じた。
 この訴訟について、「最高裁判決後、行政訴訟で水俣病の患者認定について判決が出たのは初めて。原告は最高裁判決前に申請を退けられており、今回の訴訟で新潟市が患者認定をしなかった判断の取り消しを求めていた。西森裁判長はこの日の判決で、最高裁の判断を踏襲し、感覚障害だけでも患者と認定できるとした。その上で、7人は公健法で患者と認められた同居家族がいたことや、毛髪から検出された水銀の値などから、川魚を食べたことで『高度のメチル水銀曝露(ばくろ)を受けた』とし、患者と認めるよう新潟市に命じた。一方、残る2人は『魚介類を多食した的確な証拠がない』と退け、症状が他の原因による可能性が否定できないとした。」、と伝えた。
 朝日新聞は、この件に関して、次のようにまとめた。


①「この日の新潟地裁の判断が、認定から漏れた多くの水俣病の症状を訴える人たちに与える影響は小さくない。新潟水俣病では、現在も162人が結果待ちの状況で、すでに棄却された延べ1388人の中からも、改めて認定申請する人が出てくる可能性もある。」
②「熊本で水俣病の認定を求める人たちも判決の行方を見守ってきた。熊本学園大の水俣学研究センター長を務める花田昌宣教授は、『熊本地裁で審理中の訴訟も、新潟の判決を踏まえた結論になるのではないだろうか』とみる。」
③「この日の判決は同居家族に認定患者がいるかどうかで判断が分かれた。原告弁護団は記者会見で、患者認定のあり方を変えるべきだと主張した。」


 以下、朝日新聞の引用。






朝日新聞-新潟水俣病、7人認定命令 市の判断取り消し 地裁判決-2016年5月31日05時00分

 水俣病の症状があるのに患者と認めなかった新潟市の判断は不当だとして、新潟市内の男女9人(うち1人は故人)が、市に患者と認めるよう求めた訴訟の判決が30日、新潟地裁であった。西森政一裁判長は、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。原告側は控訴を検討するという。

 水俣病は、公害健康被害補償法(公健法)に基づいて行政が患者認定を行う。旧環境庁が1977年に示した基準で、手足の感覚障害や、視野が狭くなるなどの症状が複数ある場合に患者とするとした。だが、最高裁が2013年の判決で、複数の症状がなくても認定できると判断した。

 最高裁判決後、行政訴訟で水俣病の患者認定について判決が出たのは初めて。原告は最高裁判決前に申請を退けられており、今回の訴訟で新潟市が患者認定をしなかった判断の取り消しを求めていた。

 西森裁判長はこの日の判決で、最高裁の判断を踏襲し、感覚障害だけでも患者と認定できるとした。その上で、7人は公健法で患者と認められた同居家族がいたことや、毛髪から検出された水銀の値などから、川魚を食べたことで「高度のメチル水銀曝露(ばくろ)を受けた」とし、患者と認めるよう新潟市に命じた。一方、残る2人は「魚介類を多食した的確な証拠がない」と退け、症状が他の原因による可能性が否定できないとした。

 この判決を受け、新潟市の篠田昭市長は「判決について真摯(しんし)に受け止める」とのコメントを発表した。
 (狩野浩平)
 ■認定漏れの人、改めて申請も
 この日の新潟地裁の判断が、認定から漏れた多くの水俣病の症状を訴える人たちに与える影響は小さくない。新潟水俣病では、現在も162人が結果待ちの状況で、すでに棄却された延べ1388人の中からも、改めて認定申請する人が出てくる可能性もある。

 また、熊本で水俣病の認定を求める人たちも判決の行方を見守ってきた。熊本学園大の水俣学研究センター長を務める花田昌宣教授は、「熊本地裁で審理中の訴訟も、新潟の判決を踏まえた結論になるのではないだろうか」とみる。

 一方、この日の判決は同居家族に認定患者がいるかどうかで判断が分かれた。原告弁護団は記者会見で、患者認定のあり方を変えるべきだと主張した。


by asyagi-df-2014 | 2016-06-03 17:32 | 水俣から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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