沖縄-ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、沖縄進出を撤回。

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、沖縄進出を撤回したことについて、沖縄タイムスは2016年5月12日、「大阪市の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社ユー・エス・ジェイは、県内での新たなテーマパーク計画の撤回を11日までに決めた。昨年発足した新たな経営陣が、大阪の施設に集中投資する方針を決めたことが理由。同日午後、同社CEO(最高経営責任者)のジャン・ルイ・ボニエ氏が那覇市内のホテルで安慶田光男副知事と会談し、伝えた。」、と報じた。
 これに関連して、国と沖縄県の反応について、「菅氏は『民間企業の経営判断だが極めて残念だと思う』と述べた。また、USJ進出を見据えて本年度の内閣府沖縄関係予算に盛り込んだ北部地域の調査費1億2千万円については『USJに使うことはない』との考えを示した。安慶田副知事は同日午後に県庁内で記者団の取材に応じ、『沖縄観光のブランド力の向上につながると考えていたところであり非常に残念』とコメントした。」、と伝えた。
 あわせて、沖縄タイムスは、「一企業への対応では異例の支援体制を敷いた首相官邸はショックを隠せず、菅義偉官房長官は落胆をあらわにした。県側にも失望感はあるが、集客力がある美ら海水族館を“外資”から守れた安堵(あんど)感も漂う。政府がUSJ進出を、辺野古新基地建設に理解を求めるてこに使うという警戒感を持っていた県関係者からは『最初から筋の良くない話だった』と冷静な見方も上がる。」、と報じた。
 特に、沖縄県側の思惑については、次のように報じた。


①「進出断念の理由は、県幹部の間で『大株主や新役員の意向』との見方で一致する。別の幹部は『沖縄観光も右肩上がり。こちらに落ち度があったわけではなかった』と胸をなで下ろす。」
②「進出予定地だった海洋博記念公園(本部町)で、特に高い集客力を誇る美ら海水族館。運営財団幹部は『県民の財産』と誇りを持ち、沖縄近海の海洋生物や植物などの学術研究機能も兼ね備える。『営利企業が経営すれば、直接の利益を生まない部門は切り捨てられる』(財団OB)との警戒感もあった。」
③「USJ側は進出時の施設規模や事業計画を具体的に公表していたわけではなく、観光を担当する県幹部には『生煮えの構想』とも映っていた。
④「県庁内には、政府がUSJ進出に肩入れしてきた理由を『辺野古の新基地建設に理解を得る手段の一つ』とする冷めた観測もある。翁長雄志知事の周辺からは、知事の口癖を引用し、こんな表現が漏れた。『最初から“話クヮッチー”(話のごちそう、実現性が乏しい話)だったんでしょ』」


 この話が出た時から、辺野古新基地建設との関連がちらついていた。それは、「辺野古の新基地建設に理解を得る手段の一つ」ではないかとの杞憂であった。
したがって、今回の「撤回」を受けての沖縄県側からの「最初から筋の良くない話だった」との声は、「何でもあり」の安倍晋三政権の政治手法から予想されることではあった。
 まさに、「最初から“話クヮッチー”(話のごちそう、実現性が乏しい話)だったんでしょ」、ということだったのだ。


 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-USJ撤回に政府ショック 沖縄県は実は安堵も…-2016年5月12日 15:35


 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、沖縄進出の撤回を伝えた。一企業への対応では異例の支援体制を敷いた首相官邸はショックを隠せず、菅義偉官房長官は落胆をあらわにした。県側にも失望感はあるが、集客力がある美ら海水族館を“外資”から守れた安堵(あんど)感も漂う。政府がUSJ進出を、辺野古新基地建設に理解を求めるてこに使うという警戒感を持っていた県関係者からは「最初から筋の良くない話だった」と冷静な見方も上がる。(東京報道部・上地一姫、政経部・吉田央、平島夏実)

 「きょうの10時半、官邸にUSJ幹部が行き、沖縄での建設断念を伝えた」

 11日午後の衆院決算行政監視委員会。県出身でUSJ首脳とパイプのある下地幹郎氏(維新)が、質問で明らかにした。

 下地氏は「午後4時半に沖縄にも伝える」とも明かしたため、USJを担当する安慶田光男副知事の執務室前に報道陣が殺到した。

 「沖縄進出を見送りたい」

 USJのジャン・ルイ・ボニエCEO(最高経営責任者)は那覇市内のホテルで安慶田氏と会談し、通告した。

 「沖縄に魅力がないのですか」「他県に行かれるのですか」。安慶田氏は懸命に食い下がったが、CEOの意志は変わらなかった。

 会談は「2、3日前」(県幹部)にセットされたが県側に内容は知らされておらず、幹部の1人が「想定外。沖縄進出に向けた調査の結果報告や意見交換だろうと思っていた」とぼやくほど、寝耳に水だった。

 落胆がより深いのは、政府だ。官邸は和泉洋人首相補佐官をUSJ担当に任命し、安慶田氏のカウンターパートとして支援体制を敷いていた。

 政府高官は「公園は美ら海水族館以外はあまり客がいなくてもったいない場所。特区などできる支援はやると伝えていたんだが」と無念さを口にする。別の政府関係者は「経営者が代わり、集客力などを挙げられるとやむを得ない。県も含めてもっとできることはなかったか」。

 ただ、県側の認識は、落胆だけではない。

 進出断念の理由は、県幹部の間で「大株主や新役員の意向」との見方で一致する。別の幹部は「沖縄観光も右肩上がり。こちらに落ち度があったわけではなかった」と胸をなで下ろす。

 進出予定地だった海洋博記念公園(本部町)で、特に高い集客力を誇る美ら海水族館。運営財団幹部は「県民の財産」と誇りを持ち、沖縄近海の海洋生物や植物などの学術研究機能も兼ね備える。「営利企業が経営すれば、直接の利益を生まない部門は切り捨てられる」(財団OB)との警戒感もあった。

 USJ側は進出時の施設規模や事業計画を具体的に公表していたわけではなく、観光を担当する県幹部には「生煮えの構想」とも映っていた。

 県庁内には、政府がUSJ進出に肩入れしてきた理由を「辺野古の新基地建設に理解を得る手段の一つ」とする冷めた観測もある。翁長雄志知事の周辺からは、知事の口癖を引用し、こんな表現が漏れた。「最初から“話クヮッチー”(話のごちそう、実現性が乏しい話)だったんでしょ」


沖縄タイムス-USJ沖縄撤回の理由 1億2千万円の調査費どうなる?-2016年5月12日 10:30


 大阪市の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社ユー・エス・ジェイは、県内での新たなテーマパーク計画の撤回を11日までに決めた。昨年発足した新たな経営陣が、大阪の施設に集中投資する方針を決めたことが理由。同日午後、同社CEO(最高経営責任者)のジャン・ルイ・ボニエ氏が那覇市内のホテルで安慶田光男副知事と会談し、伝えた。

 同氏は同日午前に首相官邸を訪問し、和泉洋人首相補佐官に沖縄進出計画を見直すと報告した。菅義偉官房長官が同日午後の会見で明らかにした。菅氏は「民間企業の経営判断だが極めて残念だと思う」と述べた。また、USJ進出を見据えて本年度の内閣府沖縄関係予算に盛り込んだ北部地域の調査費1億2千万円については「USJに使うことはない」との考えを示した。

 安慶田副知事は同日午後に県庁内で記者団の取材に応じ、「沖縄観光のブランド力の向上につながると考えていたところであり非常に残念」とコメントした。

 その上で、ユー・エス・ジェイ側に方針見直しを求める可能性については「翁長雄志知事や関係者と相談しなければならない」と述べるにとどめた。同社以外のテーマパークが進出の意向を示した場合の対応については、観光振興につながるのであれば歓迎すべきだとの考えを示した。

 ユー・エス・ジェイ広報は沖縄タイムスの取材に対し「既存施設の成長に注力するということであり、沖縄での採算性が要因というわけではない」と説明した。

 沖縄への進出計画は、USJが手狭になる中での成長戦略として浮上。映画ではなく自然をテーマにする方針で、沖縄美ら海水族館がある人気観光スポットの海洋博公園(本部町)を候補地に2020年までの開業を目指していた。昨年7月にはグレン・ガンペルCEO(当時)が県庁を訪れ、翁長知事へ実現に協力を求めていた。

 一方、昨年11月にUSJ運営会社を買収したコムキャスト出身のボニエ氏は、CEO就任後初の記者会見で「社内で議論、分析している」と沖縄進出に慎重な姿勢を示していた。


by asyagi-df-2014 | 2016-05-14 12:06 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧