沖縄-在沖米軍基地周辺の学校の空調(エアコン)維持費補助が、2016年度以降、一部で廃止。

 在沖米軍基地周辺の学校で実施されている防音事業の空調(エアコン)維持費補助が、2016年度以降の実施設計分から一部で廃止されることについて、琉球新報は2016年5月3日、「在沖米軍基地周辺の学校で実施されている防音事業の空調(エアコン)維持費補助が2016年度以降の実施設計分から一部で廃止される問題で、少なくとも7市町村の保育所、幼稚園、小中校計65校・施設が廃止対象になることが2日、分かった。県立中高および特別支援学校では16校が廃止対象となっており、2日現在で81校・施設が将来的に廃止の対象になる。各教育委員会からは『補助が廃止されれば財政的に厳しくなる』『子どもたちへの学習環境への影響も懸念される』など不安の声が上がっている。」、と報じた。
 また、対象となる学校について、「宜野座村で3小学校・1中学校・3幼稚園、恩納村で5小学校・5中学校・5幼稚園、伊江村で2小学校・1中学校・2幼稚園・1保育所、中城村の3小学校・1中学校・2幼稚園・1保育所、浦添市の3小学校・1中学校・2幼稚園、西原町の2小学校・2中学校・1幼稚園、那覇市の8小学校・4中学校・7幼稚園(幼保園含む)。このほか、うるま市、沖縄市、金武町は対象校・施設を調査中のため、対象がさらに拡大する可能性がある。本年度に設計を予定しているのは西原町の1幼稚園と那覇市の1小学校で、完成後は補助廃止になる見通しだ。」、と伝えた。

 この空調維持補助費の廃止について、琉球新報は2016年5月4日、その社説で、「空調補助廃止、学ぶ環境補償せよ」、と批判した。
 琉球新報は、今回の経過及び琉球新報の考えを、次のように伝えた。


(1)経過
①沖縄本島の土地は18・2%を米軍基地が占める。中部だけに限れば23・1%にもなる。これだけの土地を米軍が使っているのだから、県民の生活に影響があるのは当然だ。むしろ基地の影響を受けない場所はないくらいだ。
②嘉手納町や宜野湾市をはじめとした中部では航空機の爆音、訓練場がある北部地域では演習に伴う騒音が日常的に起きている。そうした地域の学校では防音工事が必須であり、空調(エアコン)を使わなければ授業が成り立たない。これまで沖縄防衛局は空調にかかる電気使用料の9割と基本料金全額を補助してきたが、2016年度以降の設計分からは廃止すると県教育庁に通知した。
③県教育庁によると、県立学校16校だけで15年度の補助額は7300万円に上る。市町村立学校を含めれば、補助額は膨大になるだろう。これを丸々、県や市町村が負担するとなれば、財政面への打撃は大きい。


(2)主張
①子どもたちの学ぶ環境が後退してはならない。防衛局は方針の撤回を含め、再検討してもらいたい。何よりも最優先すべきは、静かな学習環境を確保することだ。
②防衛局が作成した学校の防音工事に関するパンフレットを見ると、補助の目的は「在日米軍の飛行場等の運用に伴う航空機による騒音の障害を防止又は軽減する」ことにある。自治体や学校に解決できない航空機騒音は国の責任で対策を取るのが当然だ。防衛局は自らが示した補助の目的をもう一度読み返してほしい。
③防衛局の補助対象はうるささの度合いに応じて、最も高い1級から4級まであり、今回対象外となるのは比較的うるささの度合いが低い3、4級の施設という。比較的騒音が少ないからといっても、上空を軍用機が通過すれば、教師の声が聞き取れないほどのうるささになるのは確実だ。騒音回数が少ないからといって対象外とすることは納得できない。
④何よりも防衛局は今回の補助対象見直しについて、関係機関に通知しただけで、明確な説明をしていない。防衛局はまず県民に説明責任を果たすべきだ。


 今回のことについても防衛局は、「今回の補助対象見直しについて、関係機関に通知しただけで、明確な説明をしていない。」、とされる。
 当然、「防衛局はまず県民に説明責任を果たすべきだ。」。
 このことが行われていないことに、唖然とするばかりだ。


 以下、琉球新報の引用。







琉球新報社説-空調補助廃止 学ぶ環境を保障せよ-2016年5月4日


 沖縄本島の土地は18・2%を米軍基地が占める。中部だけに限れば23・1%にもなる。これだけの土地を米軍が使っているのだから、県民の生活に影響があるのは当然だ。むしろ基地の影響を受けない場所はないくらいだ。

 嘉手納町や宜野湾市をはじめとした中部では航空機の爆音、訓練場がある北部地域では演習に伴う騒音が日常的に起きている。
 そうした地域の学校では防音工事が必須であり、空調(エアコン)を使わなければ授業が成り立たない。これまで沖縄防衛局は空調にかかる電気使用料の9割と基本料金全額を補助してきたが、2016年度以降の設計分からは廃止すると県教育庁に通知した。
 琉球新報の取材では、県立の高校と特別支援学校、市町村立の保育所、幼稚園、小中学校で、少なくとも81校・施設が廃止対象となることが分かっている。
 子どもたちの学ぶ環境が後退してはならない。防衛局は方針の撤回を含め、再検討してもらいたい。何よりも最優先すべきは、静かな学習環境を確保することだ。
 県教育庁によると、県立学校16校だけで15年度の補助額は7300万円に上る。市町村立学校を含めれば、補助額は膨大になるだろう。これを丸々、県や市町村が負担するとなれば、財政面への打撃は大きい。
 防衛局が作成した学校の防音工事に関するパンフレットを見ると、補助の目的は「在日米軍の飛行場等の運用に伴う航空機による騒音の障害を防止又は軽減する」ことにある。自治体や学校に解決できない航空機騒音は国の責任で対策を取るのが当然だ。防衛局は自らが示した補助の目的をもう一度読み返してほしい。
 防衛局の補助対象はうるささの度合いに応じて、最も高い1級から4級まであり、今回対象外となるのは比較的うるささの度合いが低い3、4級の施設という。
 比較的騒音が少ないからといっても、上空を軍用機が通過すれば、教師の声が聞き取れないほどのうるささになるのは確実だ。騒音回数が少ないからといって対象外とすることは納得できない。
 何よりも防衛局は今回の補助対象見直しについて、関係機関に通知しただけで、明確な説明をしていない。防衛局はまず県民に説明責任を果たすべきだ。


琉球新報-エアコン補助廃止、81校 沖縄、米軍基地周辺の学校・保育所-2016年5月3日 05:04


 在沖米軍基地周辺の学校で実施されている防音事業の空調(エアコン)維持費補助が2016年度以降の実施設計分から一部で廃止される問題で、少なくとも7市町村の保育所、幼稚園、小中校計65校・施設が廃止対象になることが2日、分かった。県立中高および特別支援学校では16校が廃止対象となっており、2日現在で81校・施設が将来的に廃止の対象になる。各教育委員会からは「補助が廃止されれば財政的に厳しくなる」「子どもたちへの学習環境への影響も懸念される」など不安の声が上がっている。

 琉球新報が2日、各市町村教委に聞き取り、担当者が不在の2町村を除く教委から回答を得た。
 対象となる学校があるのは、宜野座村で3小学校・1中学校・3幼稚園、恩納村で5小学校・5中学校・5幼稚園、伊江村で2小学校・1中学校・2幼稚園・1保育所、中城村の3小学校・1中学校・2幼稚園・1保育所、浦添市の3小学校・1中学校・2幼稚園、西原町の2小学校・2中学校・1幼稚園、那覇市の8小学校・4中学校・7幼稚園(幼保園含む)。
 このほか、うるま市、沖縄市、金武町は対象校・施設を調査中のため、対象がさらに拡大する可能性がある。
 本年度に設計を予定しているのは西原町の1幼稚園と那覇市の1小学校で、完成後は補助廃止になる見通しだ。そのほかの市町村の学校は当面、建て替えなどの予定はないという。


by asyagi-df-2014 | 2016-05-04 17:37 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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