沖縄-沖縄タイムス特集【誤解だらけの沖縄基地】を読む(27)。

 沖縄タイムスの特集、「誤解だらけの沖縄基地」(27)を考える。
 第27回目は、「国と対立する沖縄は『生意気』か?」について。
 沖縄タイムスは、次の様に報告する。

(1)誤解と起こっていること

「地方のくせに国に逆らうとは何事か」
「金をもらいながら、基地に反対するのはおかしい」

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、国と県の対立が激化する中、「沖縄は生意気だ」といった主張が平然と飛び交う。
 
(2)沖縄の事実

①「普天間」や「辺野古」は、沖縄問題の象徴になっている。ただ、すべてではない。
 例えば、面積では、県内の米軍基地全体は約2万2900ヘクタール、普天間飛行場は480ヘクタールで約2%だ。東京ドーム102個分の普天間がそっくりそのままなくなっても、極東最大の嘉手納基地や米国外で唯一のジャングル訓練施設である北部訓練場など32施設、東京ドーム4770個分の基地が県内に残る。
②普天間の辺野古移設のほか、東村高江の集落を取り囲むヘリパッド建設や那覇軍港の浦添移設にも反対意見が多く、また米軍関連の事件・事故、航空機騒音、環境汚染など問題は山積している。
③一方で、翁長知事は昨年12月のインタビューで「(普天間の早期返還、辺野古移設反対の)一点に絞ってやっている。五つも六つも抱えることはなかなか簡単ではない」と、他の問題に手を付けられない複雑な心境を語っている。
 つまり現段階では、全基地撤去を求めているわけでも、国の施策のすべてに反対しているわけでもない。「これ以上の負担を受け入れるわけにはいかない」と、たった2%にすぎない土地の返還を県内移設の条件なしで認めてほしい、と訴えているだけだ。
④しかも、普天間は71年前の沖縄戦で軍事占領され、使われてきた土地だ。「奪った土地に基地を造り、そこが老朽化したから新しい土地をよこせ。嫌なら代わりの案を出せ、というのは理不尽で、政治の堕落だ」と翁長知事は言う。

(3)沖縄が到達した認識と沖縄以外の実態

 名護市長選や知事選で示した民意の実現を目指す民主主義としての当然の在り方、国と地方の対等な関係、基地を押し付けられてきた沖縄の歴史、日本全体で安全保障の負担を分かち合うという基本的な認識-。

 全国の注目を浴びる翁長雄志知事が就任以来、繰り返してきた言葉だが、沖縄への無関心なのか、臭い物にふたをする感覚なのか、県外で浸透しているとは言えないようだ。

(4)沖縄から見えているもの

 琉球大学で26年間教壇に立った江上能義早稲田大学大学院教授(政治学)は東京の学生の間でも沖縄に関する誤解やデマが広がる現状に危機感を示し、こう指摘する。

 「沖縄の歴史を含め、詳細を知らず、沖縄に基地は必要、金をもらっているからしょうがないという発想から抜けきれない。政府や官僚はそういった感情、意識を巧みに利用していないか」


 結局、日本の政治の劣悪化は安倍晋三政権で一つの極みを見せているのだが、それにしても、根底にあるのは、日本人自身の植民地主義の実践者であることの自覚のなさではないか。


 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-国と対立する沖縄は「生意気」か?【誤解だらけの沖縄基地・27】-2016年4月5日 06:01


 「地方のくせに国に逆らうとは何事か」「金をもらいながら、基地に反対するのはおかしい」

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、国と県の対立が激化する中、「沖縄は生意気だ」といった主張が平然と飛び交う。

 名護市長選や知事選で示した民意の実現を目指す民主主義としての当然の在り方、国と地方の対等な関係、基地を押し付けられてきた沖縄の歴史、日本全体で安全保障の負担を分かち合うという基本的な認識-。

 全国の注目を浴びる翁長雄志知事が就任以来、繰り返してきた言葉だが、沖縄への無関心なのか、臭い物にふたをする感覚なのか、県外で浸透しているとは言えないようだ。

 「普天間」や「辺野古」は、沖縄問題の象徴になっている。ただ、すべてではない。

 例えば、面積では、県内の米軍基地全体は約2万2900ヘクタール、普天間飛行場は480ヘクタールで約2%だ。

 東京ドーム102個分の普天間がそっくりそのままなくなっても、極東最大の嘉手納基地や米国外で唯一のジャングル訓練施設である北部訓練場など32施設、東京ドーム4770個分の基地が県内に残る。

 普天間の辺野古移設のほか、東村高江の集落を取り囲むヘリパッド建設や那覇軍港の浦添移設にも反対意見が多く、また米軍関連の事件・事故、航空機騒音、環境汚染など問題は山積している。

 一方で、翁長知事は昨年12月のインタビューで「(普天間の早期返還、辺野古移設反対の)一点に絞ってやっている。五つも六つも抱えることはなかなか簡単ではない」と、他の問題に手を付けられない複雑な心境を語っている。

 つまり現段階では、全基地撤去を求めているわけでも、国の施策のすべてに反対しているわけでもない。「これ以上の負担を受け入れるわけにはいかない」と、たった2%にすぎない土地の返還を県内移設の条件なしで認めてほしい、と訴えているだけだ。

 しかも、普天間は71年前の沖縄戦で軍事占領され、使われてきた土地だ。「奪った土地に基地を造り、そこが老朽化したから新しい土地をよこせ。嫌なら代わりの案を出せ、というのは理不尽で、政治の堕落だ」と翁長知事は言う。

 それが、「生意気」なのだろうか。

 琉球大学で26年間教壇に立った江上能義早稲田大学大学院教授(政治学)は東京の学生の間でも沖縄に関する誤解やデマが広がる現状に危機感を示し、こう指摘する。

 「沖縄の歴史を含め、詳細を知らず、沖縄に基地は必要、金をもらっているからしょうがないという発想から抜けきれない。政府や官僚はそういった感情、意識を巧みに利用していないか」(「沖縄基地」取材班)


by asyagi-df-2014 | 2016-04-09 05:53 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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