沖縄-辺野古「和解」を沖縄タイムスは伝える。

 辺野古「和解」について、沖縄タイムスは次のように報じた。
 米国側の思惑について2016年3月6日、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる代執行訴訟で沖縄県と日本政府との間で和解が成立したのを受け、米政府内で安堵(あんど)感が広がっている。複数の裁判が長期化し、辺野古移設の行方が司法の手に委ねられて見通しが立てられなくなるという『最悪のシナリオ』が回避されたとの思いからだ。」、と。
 また、安慶田光男副知事と沖縄県側弁護団の竹下勇夫弁護士らによる県と国の和解成立後の沖縄県庁での記者会見(2016年3月4日)の様子を次のように伝えた。

(1)名護市辺野古の新基地建設工事が停止する期間。
「最高裁で確定するまでは、国は工事する権限がないということになる」と述べ、和解条項に記載された法的手続きが完了するまでの間は工事が止まるとの認識を明らかにした。(2)進行中の3訴訟に関して。
取り下げが和解内容に含まれている代執行訴訟、係争委不服訴訟に加え、4日に第1回口頭弁論が開かれた抗告訴訟も「取り下げることになると考えている」との見通しを明らかにした。
(3)和解条項の「判決に従い、互いに協力する」と記載されていること。
「和解の射程は知事のなした承認取り消しについて言っている」と指摘。「前知事の承認以降に出てきた事情で、何らかの行為があった際は、別の話と考える。法律的には」と述べ、翁長雄志知事が承認の撤回などの権限を行使することを拘束するものではないとの認識を示した。


 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-辺野古和解、安堵する米国 事前に日本と協議-2016年3月6日 10:25


 【平安名純代・米国特約記者】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる代執行訴訟で沖縄県と日本政府との間で和解が成立したのを受け、米政府内で安堵(あんど)感が広がっている。複数の裁判が長期化し、辺野古移設の行方が司法の手に委ねられて見通しが立てられなくなるという「最悪のシナリオ」が回避されたとの思いからだ。

 「裁判の長期化だけは何としてでも避けたかった。最悪のシナリオは回避された」

 普天間移設問題に関わる米軍高官は「訴訟は日本国内の問題。われわれは関与しない」との姿勢を保ちつつ、本音を漏らした。

 国防総省は、訴訟で計画の再考を迫られた裁判をすでに経験している。

 2010年11月。在沖米海兵隊のグアム移転に伴い、現地に予定されていた実弾射撃訓練場の建設地をめぐり、地元住民らがゲーツ米国防長官(当時)や国防総省などを相手取り、工事差し止めを求めた訴訟をホノルルの連邦地裁で起こした。

 予定地は先住民チャモロ族の遺跡があるパガット村で精神文化の中心といわれる場所。住民らの抵抗ですでに大幅な遅れが生じていた計画は、環境影響評価(アセスメント)をやり直し、日米両政府は14年とされていた移転計画の完了年の先送りを余儀なくされた。米議会はこれを問題視し、グアム移転予算を削除する対象とした。

 「ハリス太平洋軍司令官が辺野古移設は25年と証言したのは、責任は日本にあると米議会に強調するためだろう」。国務省筋は、2月23日の上院軍事委員会の公聴会で、同氏が辺野古移設に踏み込んで言及した理由をそう分析した上で、2月上旬に、代執行訴訟で日米にとって最善の選択肢を日本側と協議していたことを打ち明けた。

 米政府は4日、普天間の移設先を辺野古と定めた現行計画の堅持をあらためて表明した。
 国務省筋は「詳細は日本側との協議で確認するが、今後は裁判が一本化され、ある程度の見通しが立つ」と話し、「安倍首相は辺野古が唯一と再び言明している。円満解決とは滞りなく辺野古移設を進めるという意味だ」と分析している。


沖縄タイムス-辺野古代執行訴訟和解:弁護団「国に工事権限なし」-2016年3月5日 09:23


 安慶田光男副知事と沖縄県側弁護団の竹下勇夫弁護士らは、県と国の和解成立後の4日午後、沖縄県庁で記者会見した。竹下氏は和解に伴う名護市辺野古の新基地建設工事が停止する期間を「最高裁で確定するまでは、国は工事する権限がないということになる」と述べ、和解条項に記載された法的手続きが完了するまでの間は工事が止まるとの認識を明らかにした。

 進行中の3訴訟に関しては、取り下げが和解内容に含まれている代執行訴訟、係争委不服訴訟に加え、4日に第1回口頭弁論が開かれた抗告訴訟も「取り下げることになると考えている」との見通しを明らかにした。安慶田副知事は和解成立に「辺野古埋め立て工事が停止することは、非常に意義あるものと考えている」と歓迎。和解の内容は「代執行訴訟などにおける県の主張に沿ったものだ」と評価した。

 和解を受けた県と国の協議は「速やかに国と連絡を取り合って早急に進めていきたい」と意欲を示した。

 竹下氏は、和解条項に、判決の確定後、国と県の双方が「判決に従い、互いに協力する」と記載されていることに「和解の射程は知事のなした承認取り消しについて言っている」と指摘。

 「前知事の承認以降に出てきた事情で、何らかの行為があった際は、別の話と考える。法律的には」と述べ、翁長雄志知事が承認の撤回などの権限を行使することを拘束するものではないとの認識を示した。
■「調査も含め中止を」名護市長、政府に注文
 【東京】国と県が名護市辺野古の新基地建設をめぐる代執行訴訟で、工事中止を含む和解をしたことに関し、稲嶺進名護市長は「いま行われている調査も含めて全て止めるということだと認識している。(政府は)工事を進める前段の手続きが全くできていない」と述べ、これまでの政府の強硬姿勢を批判した。

 県軍用地転用促進・基地問題協議会の政府要請行動中に都内で取材に答えた。

 稲嶺市長は「名護市長が持っている権限で、許可や協議との項目があったが、一つもクリアされていない。なので、埋め立て工事が着手されているとはわれわれは思っていない」と話した。
■「一日も早い返還を」宜野湾市長は期待感

 【宜野湾】宜野湾市の佐喜真淳市長は4日、名護市辺野古の新基地建設をめぐる訴訟で国と県の和解が成立したことについて「今後の流れを期待を持って注視したい」と述べ、前向きに受け止める考えを示した。その上で「一日も早い普天間飛行場返還は国も県も共通の認識。しっかり取り組んでもらいたい」と速やかな返還実現を求めた。沖縄タイムスの取材に答えた。

 佐喜真氏は今後の国と県の協議は「普天間の基地負担軽減推進会議と分けて考えなくてはならない」と指摘し、同協議への市の参加は希望しないとした。一方で「せっかく負担軽減推進会議があるので、それを再開させることで一つずつでも危険性除去を実現すべきだ」とも述べ、国、県、市による推進会議の再開と、5年以内の運用停止を含む目に見える形での負担軽減を引き続き求める考えも強調した。
■「辺野古唯一」米も変わらず

 【平安名純代・米国特約記者】米国務省当局は4日、米軍普天間飛行場の移設をめぐり国と県が名護市辺野古の工事の中止を含む和解案で合意したことについて、沖縄タイムスの取材に対し、「日本国内の係争については関与しない」と論評を避けた上で、「米軍普天間飛行場の移設先を名護市辺野古と定めた日米両政府の合意は変わらず、普天間の移設先は辺野古が唯一の選択肢との方針にも変わりはない」と述べた。

 米国家安全保障会議(NSC)のカギンズ副報道官も「辺野古移設が唯一の解決策だ」と強調した。

 米軍高官は「工事の中止は遅れている計画にさらなる遅れを生じさせるものであり、好ましいことではない」との見解を示した上で、「軍事戦略拠点として沖縄は重要であり、両者が早期に問題を解決するよう望む」と述べた。


by asyagi-df-2014 | 2016-03-06 11:47 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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