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原発問題-「免震重要棟」ではなく「代替緊急時対策所」を建設するのは、性能を落として、企業の利潤をよりあげるため。

 「免震重要棟」ではなく「代替緊急時対策所」(耐震支援棟)を建設するということはどういうことなのか。
 このことを、東京新聞は「九電が当初示していた計画では、川内原発の免震棟は地上三階建てで、延べ床面積約六千六百平方メートル、二階部分に広さ約六百二十平方メートルの対策所を置くことになっていた。しかし建設に時間がかかるため、再稼働を急ぐ九電は免震棟ができるまでの措置として平屋建ての暫定施設を新設。施設内の対策所は約百七十平方メートルしかない。九電は免震棟の新設を撤回する代わりに、暫定施設の近くに地上二階地下二階建ての『耐震支援棟』を設置し、医務室や宿泊室などを置くとしている。ただ広さや収容人数などが未定な上、事故時に建物間を移動することになり作業員が無用な被ばくをする恐れも生じる。」、と報道していた。


 2016年1月10日の「みんな楽しくHappy♡がいい♪」のブログが、このことをわかりやすく説明してくれました。
 このブログは、まず最初にこう書き出します。

九州電力は詐欺師だ!
これは犯罪にならないのだろうか?はじめから免震重要棟を造る予定はなかった、としか思えない


 まさしく、この表現は正しい。
結局、九州電力のやりたいことは、佐藤暁氏(原子力コンサルタント)の指摘する「揺れるよりは揺れない方がいいのは、これはもう明らかだと思いますね。(揺れる中では)判断も操作もできないと思うんですよね。会話もできないでしょうし。私に言わせれば性能を落としたと。」、ということに尽きる。

 また、九州電力の根拠は、「その文字は原発の規制基準の関連文書に埋め込まれていた。『免震機能等』この『等』こそがだ。」、ということになるらしい。
 このことと原子力規制委員会との関連では、「原子力規制委員会に尋ねてみた。すると、緊急対応の施設についての規制基準を示すある紙が示された。『免震機能等により機能を喪失しないようにする』。免震機能等。『等』なのだから必ずしも免震である必要はないという理屈だ。」、ということになる。


 東京新聞は、このこに関して、①安全対策の内容を再稼働後に変更するのは重大、②このタイミングの方針転換は「再稼働してしまえばどうにでもなる」という姿勢の表れ、③最近、テロ対策施設の設置期限を緩和するなど、原子力規制委員会の電力側への配慮が目立つ、④福島第一原発事故以前になし崩し的に戻る危険性が高い、と指摘をしたが、あらためて、このことを痛切に感じる。


 以下、みんな楽しくHappy♡がいい♪のブログの引用。







<詐欺会社 九州電力>騙して再稼働…川内原発 報道ステーション「等」の罠 大竹まことゴールデンラジオ「再稼働してから…」(文字起こし)

九州電力は詐欺師だ!


これは犯罪にならないのだろうか?
はじめから免震重要棟を造る予定はなかった、としか思えない

まずはこちら。
去年(2015年12月18日)の報道ステーションの番組の内容を書き出します。
古舘:免震需要等はどうして造らなくてもいいのか?
ここに集約されます。文章の中に、今日の漢字「等」というのがあれば造らなくてもよくなる。なんて便利な文字でしょうか!

その文字は原発の規制基準の関連文書に埋め込まれていた。
「免震機能等」この「等」こそが川内原発に免震棟を造らなくてもいいとする根拠だ。

覚えているだろうか。誰もが無力を感じたあの日を。2011年3月 福島第一原発

東京電力吉田所長(当時):水素爆発があるかもわからないということで今、作業員を全部引きあげたんですよ。
福島第一原発の事故。あの時作業員たちの対応拠点となったのが放射能を遮断し、強い地震の揺れも防ぐ、この免震需要棟だった。

ここがなければ福島の事故の被害はさらに深刻になっていた。

そもそもは2007年、新潟の中越沖地震。
当時免震重要棟がなかった柏崎刈羽原発では地震の影響で緊急対策室の部屋のドアが開かなくなり、機能不全に陥った。

その教訓から必要性が認識されたのが免震重要棟だ。

ところがだ。今年8月に再稼動した川内原発。昨日九州電力が一転してこう発表した。

「免震重要棟を造らない」

いったい何故なのか?
今日、東京霞が関の資源エネルギー庁。電力10社が集まった場に九州電力の瓜生道明社長の姿が。

聞いてみた。

瓜生:造らないのではなくて、より一層いいものにしようとしているんです

山口:明確な理由がわからないんですが、教えていただけますか?免震重要棟を造らない理由を教えていただけないですか?

瓜生:(完全無視)

山口:今、瓜生社長なんですが、明確なお答えをいただけませんでした。

九電は事故の時の対応拠点として「代替緊急時対策所」と呼ばれる建物を建設し、これで原子力規制委員会の規制基準をクリアし、再稼働にこぎつけた。

ただ、これまで示していた計画では、来年3月までに新たに免震重要棟を建設し、こちらに緊急時の機能を移すとしてきた。

しかし、この免震重要棟の建設を撤回し、今ある対策所の隣に医務室や宿泊所などからなる耐震支援棟をこれから造り、ここで緊急時の対応を行うことにした。

九州電力鹿児島市社の会見(きのう2015年12月17日)
免震重要棟だと規模的に大きくなるわけですね。耐震支援棟だと、ま、コンパクトに、少しコンパクトになるということになりますけど、厳密にまだ、この試算といいますかね、細かくどっちがどっちというのはなかったんじゃないかと思っています。

質問:コストは関係ないんですか?
九電:いや、コストは関係なくはないと思いますけど、はい。

今ある対策所は耐震構造。
一方で造る予定だった免震重要棟は揺れを逃す免震構造という違いがある。

九州電力によると「免震重要棟でなくても機能的に劣るものではない」と判断し、対策所の拡充で済ませることにしたという。

ただ、原子力安全の専門家はこう指摘した。

佐藤暁氏 原子力コンサルタント(元GE原発技術者):いうまでもなく、免震の方が。
それは揺れるよりは揺れない方がいいのは、これはもう明らかだと思いますね。(揺れる中では)判断も操作もできないと思うんですよね。会話もできないでしょうし。私に言わせれば性能を落としたと。

一方九州電力は。

電力会社の社員は管理部門もはじめ、地震が起きても平常心を維持できるよう特別な訓練を重ねている。免震重要棟が必ずしも優れているわけではない。
これまでイメージ図まで作って地元にアピールしてきた免震重要棟の計画。
そもそもそれを取りやめて再稼働の規制基準に引っかからないのか?
原子力規制委員会に尋ねてみた。すると、緊急対応の施設についての規制基準を示すある紙が示された。

「免震機能等により機能を喪失しないようにする」

免震機能等。「等」なのだから必ずしも免震である必要はないという理屈だ。

免震重要棟の予定地だった場所の今日の様子。
来年3月までに完成させるはずだったのに建築は始まっていなかった。
白紙撤回はいつ頃決まっていたのだろうか?

鹿児島・薩摩川内市 地元住民:やっぱり福島の時も(免震重要棟は)重要な施設だったと思うので、なんかあった時にはちょっとどうなのかなと思います。ギリギリでの変更はどうなのかな、って思いますね。やっぱり再稼働も、それ前提でやったのかな、とかも思ったりします。

地元住民:やはり安全性を考えますと、市民としてはやはりきちんとした最初の計画通りのことをやって欲しいって思われるんじゃないかなって思うんですね。やはり変更の説明というのは、きちんとして欲しいなと思いますね。

古舘:いや……、我々もダメですね。この典型的霞が関文学とも言える「等」が入っているからどうなるかを見抜けていないわけですよ。
小川:あるのとないのでは大きな違いがあるんですね。
古舘:これは…、でもこういうのを羊頭狗肉(ようとうくにく)っていうんじゃないですかね。全然納得できないですね、これは。
小川:はい。
古舘:
大前提と思っていましたから。ベントのフィルターとか、免震重要棟は。ちょっとこれはついていけません。どういうことだろうと思いますね。

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そして、1月7日の東京新聞と大竹まことのゴールデンラジオ
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大竹まことのゴールデンラジオ(2016年1月7日放送)より文字起こし
大竹:まあね、川内原発はどうしているか?というと「免震棟撤回に不快感」という記事が出てるけども、「免震棟を造りますから再稼働を許可してください」っていう話があったんだけど、その造る免震棟がお金がなくて随分先送りになると。
太田:そうですね、再稼働してから先送りを決めたんで、流石に「ちょっとお前ダメじゃないか」と原子力の規制委員会の委員長も怒っていると。
光浦:えーーっ、それはダメでしょ。
太田:今日の東京新聞に。
大竹:「再稼働をしてから先送り」っていうね、これはもう本末転倒も甚だしいっていう記事がこっちには出ているけどね。
光浦:ずるい!
大竹:相変わらずこの福島問題と、新たに作る再稼働問題は、ずーーーっと番組でも言い続けてきているね。
ーーー
ーーー確信犯!! 確定!
なんと!「玄海原発の免震重要棟も造らない」と言いだした。


by asyagi-df-2014 | 2016-01-12 17:21 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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