沖縄-沖縄タイムス特集【誤解だらけの沖縄基地】を読む(2)。

 沖縄タイムスの特集、「誤解だらけの沖縄基地」(2)を考える。
 第2回目は、「普天間飛行場が沖縄からなくなると、尖閣が中国に取られてしまう」という意見や「防衛省幹部の一人は『海兵隊の撤退は、海洋進出を強める中国に誤ったメッセージを送る。中国が領有権を主張する尖閣諸島が、実効支配されかねない』と同調する。」といった政府の見解に対して、このことと沖縄の米軍基地をどのように考えるのかということについて。
 沖縄タイムスは、「普天間に駐留する海兵隊は、尖閣諸島を防衛する抑止力になっているのだろうか。」という疑問について、次のように指摘する。


(状況という事実)
①中国が、尖閣周辺海域への進出を強めているのは、事実だ。海上保安庁によると、中国の公船は昨年、尖閣周辺で日本の領海に接する接続水域を延べ709隻が航行。日本領海への侵入も、延べ95隻が確認されている。
②国際社会の批判を押し切り南沙諸島で飛行場を建設するなど、中国の「力による現状変更」が表面化し、県内でも石垣市民を中心に危機感が高まっている。


(このような状況を受けて、「では、尖閣を守るのは、誰なのだろうか。」ということ)
③平時に周辺海域を警備する主体は、第11管区海上保安本部だ。中国海軍の航行が確認されれば、海上自衛隊が監視することもある。また、南西諸島の沿岸警備で、石垣に陸上自衛隊の配備が計画されている。
④海保関係者は「いずれにせよ普天間飛行場の部隊が監視・警戒しているとは、考えづらい」と説明する。


(仮に中国が尖閣を武力で支配しようとする有事が起きた場合は、どうか、ということ)
⑤「尖閣諸島は極めて小さな島の集まりだ。脅威を除去するために、兵士を上陸させる必要すらないかもしれない」
⑥ 2014年4月。在日米海兵隊トップのウィスラー司令官(当時)は、米ワシントンの記者会見でこう切り出した。
 「尖閣諸島を占拠されても、奪還するよう命じられれば遂行できる」と強調しつつ、敵の部隊が島に上陸した場合でも、海と空からの攻撃だけで排除できると説明。強襲上陸作戦を実行しなくても、十分な奪還能力を発揮できるとの考えを示した。
⑦このことは、「米側が描く尖閣奪還のシナリオに、海兵隊が必ずしも含まれているわけではないことがうかがえる。」ということを示す。


 沖縄タイムスは、その「普天間に駐留する海兵隊は、尖閣諸島を防衛する抑止力になっているのだろうか。」という疑問については、①「海保関係者は『いずれにせよ普天間飛行場の部隊が監視・警戒しているとは、考えづらい』と説明する。」、②「米側が描く尖閣奪還のシナリオに、海兵隊が必ずしも含まれているわけではないことがうかがえる。」、ということが、解答ではないかとする。
 それは、米海兵隊は、尖閣諸島を防衛する抑止力になっていないということである。


 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-【誤解だらけの沖縄基地】(2) 普天間飛行場なければ尖閣は取られるのか?-2016年1月11日 06:00


 「普天間飛行場が沖縄からなくなると、尖閣が中国に取られてしまう」

 インターネット上などで頻繁に語られる指摘だ。

 防衛省幹部の一人は「海兵隊の撤退は、海洋進出を強める中国に誤ったメッセージを送る。中国が領有権を主張する尖閣諸島が、実効支配されかねない」と同調する。

 普天間に駐留する海兵隊は、尖閣諸島を防衛する抑止力になっているのだろうか。
■    ■
 中国が、尖閣周辺海域への進出を強めているのは、事実だ。海上保安庁によると、中国の公船は昨年、尖閣周辺で日本の領海に接する接続水域を延べ709隻が航行。日本領海への侵入も、延べ95隻が確認されている。

 国際社会の批判を押し切り南沙諸島で飛行場を建設するなど、中国の「力による現状変更」が表面化し、県内でも石垣市民を中心に危機感が高まっている。

 では、尖閣を守るのは、誰なのだろうか。

 平時に周辺海域を警備する主体は、第11管区海上保安本部だ。中国海軍の航行が確認されれば、海上自衛隊が監視することもある。また、南西諸島の沿岸警備で、石垣に陸上自衛隊の配備が計画されている。

 海保関係者は「いずれにせよ普天間飛行場の部隊が監視・警戒しているとは、考えづらい」と説明する。

 では、仮に中国が尖閣を武力で支配しようとする有事が起きた場合は、どうか。
■    ■
 「尖閣諸島は極めて小さな島の集まりだ。脅威を除去するために、兵士を上陸させる必要すらないかもしれない」

 2014年4月。在日米海兵隊トップのウィスラー司令官(当時)は、米ワシントンの記者会見でこう切り出した。

 「尖閣諸島を占拠されても、奪還するよう命じられれば遂行できる」と強調しつつ、敵の部隊が島に上陸した場合でも、海と空からの攻撃だけで排除できると説明。強襲上陸作戦を実行しなくても、十分な奪還能力を発揮できるとの考えを示した。

 米側が描く尖閣奪還のシナリオに、海兵隊が必ずしも含まれているわけではないことがうかがえる。

 軍事ジャーナリストの神浦元彰氏も「近代戦で重要なのは、制空権と制海権。尖閣有事への対処は航空・海上自衛隊と、米空軍の嘉手納基地だ」と指摘。尖閣防衛と名護市辺野古の新基地建設を結び付ける議論に、警鐘を鳴らしている。

(「沖縄基地」取材班)


by asyagi-df-2014 | 2016-01-13 06:11 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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