沖縄から-2015年11月19日。辺野古新基地建設反対の今。

 沖縄平和運動センター議長の山城博治さんの「1千人が集まった成果。集まれば工事を止められることが分かった。政府から不当な攻撃を受けている県に、ここから勇気を送りたい」、との声が届けられた。
 また、一方では、辺野古抗議船の船長が海保4人で押さえ付けられたことにより失神した事件が動画とともに報じられた。
 沖縄タイムスは2015年11月19日、辺野古新基地建設反対の現在の闘いの状況について次のように伝えている。


(1)名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは18日、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で千人規模の抗議集会を開き、翁長雄志知事の埋め立て承認を違法として国が行った代執行提訴に対し「訴えられるのは国の方だ」「沖縄への差別だ」などと訴えた。代執行提訴から一夜明け、午前6時から始まったゲート前の抗議集会には、県内外から多くの人が訪れた。沖縄平和運動センターによると、午前9時ごろには約1200人が集まった。午後4時までに基地内に進入する工事車両は確認されず、機動隊による排除もなかった。参加した市民からは「毎日1千人以上が結集すれば、工事を止められる」「国の権力に立ち向かうためには、民衆の力が必要だ」などの声が上がり、県と国の法廷闘争を前にさらなる決起を確認し合った。

(2)沖縄県名護市辺野古の新基地建設で18日午後2時すぎ、抗議船船長の磯村正夫さん(62)=名護市=が、辺野古沖で船に乗り込んできた海上保安官4人に体を押さえ付けられて一時、失神した。磯村さんは意識がないまま嘔吐(おうと)し、名護市内の病院に搬送されて左脚の筋挫傷と過呼吸症候群で全治1週間と診断された。この日のうちに退院した。磯村さんらによると、船が臨時制限区域内に入った直後に海保のゴムボートから4人の保安官が船に乗り込み、鍵を抜こうとしてもみ合いになった。床に倒れた磯村さんを約10分間押さえ付けたという。磯村さんは退院後「殺されると思った。恐怖で気が遠くなり、力が抜けていった」と話した。

(3)名護市辺野古の新基地建設に反対する県議会与党5会派と市民・平和団体は19日午前、浦添市の在沖米総領事館前で抗議集会を開いた。500人(主催者発表)が新基地建設の断念と同時に、辺野古反対の民意を「小さな問題にすぎない」と発言したジョエル・エレンライク在沖米総領事に発言撤回と謝罪を求めた。


 沖縄の今を、2015年11月19日付の沖縄タイムスの社説は「強大な国家権力を相手にして、どうやって闘いに勝つつもりなのか-そう聞かれたとき、キャンプ・シュワブ現地で反対行動を続ける人々は、真顔でこう答える。『あきらめないことです』」、で始める。
 こうした市民の行動について、「市民を反対行動に駆り立てているのは何か。戦後沖縄の闘いの記憶であり、理不尽な基地政策に対する怒りの感情である。差別的処遇に対する煮えくりかえるような怒りと政権に対する不信感は、政治的立場の違いを超えて膨らむ一方だ。」、と説明する。また、「市民を反対運動に駆り立てているのは、沖縄に対する差別的な扱いだけではない。地方自治が踏みにじられ、民主主義が窒息しかかっていることに対する強い危機感が、『辺野古』と『安保法』をつなぐ役割を果たし、全国に取り組みが広がっている。」、と。
 沖縄タイムスは、ともに、「あきらめないこと」を自らの使命として、「こうした変化が直ちに基地建設計画の見直しにつながるわけではないが、沖縄の声を国内外に伝え、県の取り組みの正当性を広く理解してもらうことが何より重要だ。『あきらめない』ことである。」、と綴る。

 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-辺野古 抵抗500日 「差別ノー」ゲート前1200人抗議-2015年11月19日 05:30

 名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは18日、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で千人規模の抗議集会を開き、翁長雄志知事の埋め立て承認を違法として国が行った代執行提訴に対し「訴えられるのは国の方だ」「沖縄への差別だ」などと訴えた。

 代執行提訴から一夜明け、午前6時から始まったゲート前の抗議集会には、県内外から多くの人が訪れた。沖縄平和運動センターによると、午前9時ごろには約1200人が集まった。午後4時までに基地内に進入する工事車両は確認されず、機動隊による排除もなかった。

 ゲート前での座り込みの抗議が、昨年7月の開始から500日目を迎えたこの日、国会議員や県議会議員、県内各地の市町村議会議員も駆け付け、市民らとともに基地内への工事車両の進入を警戒。代執行提訴、海上でのボーリング調査再開など政府の強行姿勢を批判した。

 参加した市民からは「毎日1千人以上が結集すれば、工事を止められる」「国の権力に立ち向かうためには、民衆の力が必要だ」などの声が上がり、県と国の法廷闘争を前にさらなる決起を確認し合った。



沖縄タイムス-辺野古抗議船の船長失神 海保4人で押さえ付け2015年11月19日 09:50

 【名護】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で18日午後2時すぎ、抗議船船長の磯村正夫さん(62)=名護市=が、辺野古沖で船に乗り込んできた海上保安官4人に体を押さえ付けられて一時、失神した。磯村さんは意識がないまま嘔吐(おうと)し、名護市内の病院に搬送されて左脚の筋挫傷と過呼吸症候群で全治1週間と診断された。この日のうちに退院した。

 磯村さんらによると、船が臨時制限区域内に入った直後に海保のゴムボートから4人の保安官が船に乗り込み、鍵を抜こうとしてもみ合いになった。床に倒れた磯村さんを約10分間押さえ付けたという。

 磯村さんは退院後「殺されると思った。恐怖で気が遠くなり、力が抜けていった」と話した。

 第11管区海上保安本部は取材に「現場の安全の確保の観点から適切に対応した。男性にけがを負わせた事実はない」とした。


沖縄タイムス-在沖米総領事に発言撤回と謝罪要求 浦添で500人集会-2015年11月19日 11:17

 名護市辺野古の新基地建設に反対する県議会与党5会派と市民・平和団体は19日午前、浦添市の在沖米総領事館前で抗議集会を開いた。500人(主催者発表)が新基地建設の断念と同時に、辺野古反対の民意を「小さな問題にすぎない」と発言したジョエル・エレンライク在沖米総領事に発言撤回と謝罪を求めた。

 総領事館前での集会は2013年12月の前知事の辺野古埋め立て承認以降、初めて。米国も辺野古問題の当事者であることを訴えるため開かれた。20日午前7~8時には、北中城村のキャンプ瑞慶覧在沖米軍司令部の石平ゲート前で同様の集会を予定している。


沖縄タイムス-「人が集まれば止められる」と手応え 辺野古1000人結集で山城博治さん-2015年11月19日 12:01


 ゲート前の座り込み開始から500日目となり、早朝から千人以上が結集した18日、沖縄平和運動センター議長の山城博治さんは「沖縄の力を発揮した素晴らしい一日。自信になった」と喜んだ。

 連日、早朝の工事車両進入を警戒してゲート前に座り込んでは機動隊に強制排除されてきたが、この日は工事用車両の進入も機動隊の動員もなかった。山城さんは「1千人が集まった成果。集まれば工事を止められることが分かった。政府から不当な攻撃を受けている県に、ここから勇気を送りたい」と話した。

 開始当初から拡声器を抱え、抗議を続けてきた。政府の強硬姿勢に怒りが収まらない日は、使っている拡声器の単1電池10本が一日でなくなった。500日を振り返り、「悲壮感ではなく、必ず勝てるという希望の中で運動が着実に広がっている」と感じている。

沖縄タイムス社説-[座り込み500日]急速に広がる連帯の輪-2015年11月19日

 強大な国家権力を相手にして、どうやって闘いに勝つつもりなのか-そう聞かれたとき、キャンプ・シュワブ現地で反対行動を続ける人々は、真顔でこう答える。

 「あきらめないことです」

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する市民らの座り込み行動が18日で500日を迎えた。

 陸上では、工事用資材の搬入を阻止しようと、週末も雨の日も休むことなく監視・抗議行動が続く。海底ボーリング調査が再開された海上では、カヌー隊や抗議船が波にゆられながら必死に抗議の声を上げる。

 市民を反対行動に駆り立てているのは何か。戦後沖縄の闘いの記憶であり、理不尽な基地政策に対する怒りの感情である。差別的処遇に対する煮えくりかえるような怒りと政権に対する不信感は、政治的立場の違いを超えて膨らむ一方だ。

 18日には、県議会与党5会派と市民ら約千人(主催者発表)が節目の集会を開いた。

ゲート前の掲示板に記されている「非暴力抗議行動の留意点」が目を引く。

 「肩より上に手を上げない」-1950年代、米軍による強制的な土地接収に反対し、非暴力行動を貫いた伊江島の阿波根昌鴻さんらが唱えた陳情規定の一節だ。

 先人の愚直な非暴力の闘いが、およそ60年の時を隔てて受け継がれているのである。 ここに反対運動の正当性と普遍性があると言うべきだろう。96年の普天間返還合意から19年。沖縄の民意は確実に変わった。
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 市民を反対運動に駆り立てているのは、沖縄に対する差別的な扱いだけではない。

 地方自治が踏みにじられ、民主主義が窒息しかかっていることに対する強い危機感が、「辺野古」と「安保法」をつなぐ役割を果たし、全国に取り組みが広がっている。

 安全保障法制に反対する運動のけん引役となったのは、大学生らでつくる「SEALDs(シールズ)」だった。

 そのシールズが新基地建設をめぐる一連の政治的手続きに抗議し、「自由と民主主義を守る」という立場から声を上げ始めた。

 14日、ゲート前にシールズの独特のコールが響いた。「民主主義って何だ」「民主主義ってこれどぉ」「だぁる!」

 沖縄風にアレンジしたコールは、ラップ調のリズムに乗れないおじさん世代にも好評だった。

 ここにも民意の変化を見て取ることができる。
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 変化は国内だけにとどまらない。「島ぐるみ会議」の訪米団は、サンフランシスコ市議会の議員やアジア太平洋系アメリカ人労働組合(APALA)の幹部らと面会、沖縄への支援を訴え、前向きな反応を得ている。

 政府中枢や連邦議会ではなく、市議会や労組などをターゲットにしたのがミソだ。

 こうした変化が直ちに基地建設計画の見直しにつながるわけではないが、沖縄の声を国内外に伝え、県の取り組みの正当性を広く理解してもらうことが何より重要だ。「あきらめない」ことである。


by asyagi-df-2014 | 2015-11-20 05:50 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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