原発問題-大分合同新聞は、「屋内退避訓練想定に疑問符」、と。

 2015年11月8日と9日に行われた四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)での重大事故を想定した国の原子力総合防災訓練について、大分合同新聞は2015年11月11日、「屋内退避訓練想定に疑問符」との記事を掲載した。
 このことについて、大分合同新聞は、次のようにその疑問符を説明した。


①訓練は、伊方原発が震度6強の地震に襲われ、重大事故が発生した―との想定。だが地震や津波による大分県内の被害は考慮されず、実効性に疑問を残した。住民からは「津波と原発事故が両方あったときはどうするのか」「海沿いの道が壊れたら、避難が必要になってもできない」と、厳しい状況に追い込まれる懸念の声が聞かれた。
②県防災危機管理課は「まず津波から身を守るのが先。高台などへ避難を」。その上で、道路の崩壊などで孤立した場合は「重機やヘリコプターを使って避難手段を確保する」という。
③東日本大震災では、津波で孤立した半島部への救援は遅れた。巨大地震が発生した際、どこまで対応できるか未知数といえる。
④事故の際は「放射線の測定と正確な情報提供が命」(同課)。今回の訓練でもそこはうまくできたという。ただ、プルームの飛来に備えて県が出すのは、屋内退避の指示が出る前段階の「注意喚起」。屋内退避の指示は国が出すが、同課によると、判断の基準は明示されていないという。
⑤国の原子力規制委員会は4月、放射性物質の拡散状況を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」を活用しない方針を決定した。訓練では住民から「風向きによってはすぐプルームが来る」と不安が漏れたが、国はその判断材料となり得るシステムを“放棄”した格好だ。


 また、「『いくら安全と言っても何があるか分からない。こちらは被害を受ける側』『自然エネルギーを利用した発電もある。原発そのものに反対』。対岸の住民の思いをよそに、再稼働の手続きが進んでいる。」、と伊方原発の再稼働について指摘した。

 なお、大分合同新聞は、2015年11月11日、「伊方の再稼働 逃げようのない原発は廃止を」、との「論説」を掲げている。

 以下、大分合同新聞の引用。







大分合同新聞-屋内退避訓練想定に疑問符-2015年11月11日



 大分県佐賀関半島から豊後水道を挟んで45キロにある四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)での重大事故を想定した国の原子力総合防災訓練が8、9の両日、大分・愛媛両県などで実施された。来春以降の再稼働が見込まれる中、両県の対策に問題はないのか。訓練から課題を探った。

 「(放射性)プルームが飛んでくるかどうかは風次第。原発に何かあるということは、地震や津波の被害も出ているはず」。大分市佐賀関の大黒、小黒両地区で8日に実施された初の屋内退避訓練。住民の女性(64)は言葉を選びながら思いを話した。「最後は自然が相手。訓練しても怖い」
 訓練は、伊方原発が震度6強の地震に襲われ、重大事故が発生した―との想定。だが地震や津波による大分県内の被害は考慮されず、実効性に疑問を残した。住民からは「津波と原発事故が両方あったときはどうするのか」「海沿いの道が壊れたら、避難が必要になってもできない」と、厳しい状況に追い込まれる懸念の声が聞かれた。
 県防災危機管理課は「まず津波から身を守るのが先。高台などへ避難を」。その上で、道路の崩壊などで孤立した場合は「重機やヘリコプターを使って避難手段を確保する」という。
 東日本大震災では、津波で孤立した半島部への救援は遅れた。巨大地震が発生した際、どこまで対応できるか未知数といえる。
 事故の際は「放射線の測定と正確な情報提供が命」(同課)。今回の訓練でもそこはうまくできたという。ただ、プルームの飛来に備えて県が出すのは、屋内退避の指示が出る前段階の「注意喚起」。屋内退避の指示は国が出すが、同課によると、判断の基準は明示されていないという。
 しかも、国の原子力規制委員会は4月、放射性物質の拡散状況を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」を活用しない方針を決定した。訓練では住民から「風向きによってはすぐプルームが来る」と不安が漏れたが、国はその判断材料となり得るシステムを“放棄”した格好だ。
 県は「一過性のプルームによる被ばくを避けることが重要で、屋内退避が効果的」とする。通過は比較的短時間とされるが、通過中に雨が降れば土壌が汚染されることもある。通過後も高い放射線量が続くと国は「一時移転」を指示、住民を1週間以内に移転させる。影響が「一過性」にとどまるとは限らない。
 「いくら安全と言っても何があるか分からない。こちらは被害を受ける側」「自然エネルギーを利用した発電もある。原発そのものに反対」。対岸の住民の思いをよそに、再稼働の手続きが進んでいる。


by asyagi-df-2014 | 2015-11-13 05:40 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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