沖縄から-辺野古新基地建設に関わる「環境監視等委員会」の3人の委員が寄付を受け、他の一人の委員は関連法人から報酬。

 標題について、沖縄タイムスは2015年10月20日、「名護市辺野古の新基地建設工事で、環境面から国に指導・助言する「環境監視等委員会」(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の3委員が、就任決定から約1年間で、建設事業の受注業者から約1100万円の寄付を受けていたことが19日、分かった。他の1委員は、受注業者と関係の深いNPO法人の理事を務め、年間200万円の報酬を受けていた。」、と報じた。
 その詳細についても、「14年3月から辺野古沿岸部のジュゴンの監視業務など9件、計18億9452万円を受注した『いであ』(共同企業体含む)は、ジュゴンの生態に詳しい京都大学教授の荒井修亮委員に『学術研究や指導』を目的に、13~14年度で計800万円を寄付。同社は取材に『2000年からご指導いただいており、委員就任と関係ない』と説明。荒井委員も『何らやましいことはなく、審議に手心も加えていない。いであを含めた共同研究の知見で委員に選出されたと思う。ただ外形的に不適切なら委員辞任も考える』と答えた。」、「護岸工事など2事業で計18億円を受注する東洋建設(同)は15年6月、中村委員長に50万円を寄付。同社は監視委との関連を否定した上で『海洋工事に助言を求めるため本年度から奨学助成した』と説明した。」、「サンゴ移植など2事業で計12億円を受注するエコー(同)は、サンゴ礁に詳しい東京大学大学院教授の茅根創委員に3~4年前から年50万円を寄付したが、同社は『15年前から交流しており、技術向上が目的。委員就任と一切関係ない』。ケーソン工事で141億円を受注する五洋建設(同)も、14~15年で200万円の寄付を認めた上で『詳細な回答は控える』とした。」、「いであ本社内に事務所のあるNPO法人『地球環境カレッジ』理事として、年200万円の報酬を受け取る全国水産技術者協会理事長の原武史委員は『審議とは全く無関係。辺野古の海を守るため、水産研究者として言うべきことは言ってきた』と強調した。」、と伝えた。

 このことについて、沖縄タイムスは、「工事に伴う環境保全策について国に指導できる立場にいる委員13人のうち4人が、国の関連事業を受注した業者などから金銭を受け取っていたことになり、委員会運営の中立・公平性をめぐり議論を呼びそうだ。」、とあくまで優しく論評したが、「国の関連事業を受注した業者などから金銭を受領」していたという事実は、委員会の中立性や公平性を著しく損なうものである。

 もちろん、沖縄タイムスはその社説で、「生物多様性豊かな海を守る砦(とりで)となるべき専門家が、事業を行う業者との関係を疑われているのである。第三者機関として最も大切な信頼性が損なわれたのだから、名前の挙がった委員は即刻、辞任すべきだ。」、と警告した。
 また、「防衛局は委員への寄付の事実を知っていたのか。事前に申告を求めなかったのか。その責任も問われている。」、とあわせて追求する。



 国は、「議事録を全て公開し、委員会の存続も含め、内容を一から検証する必要」(沖縄タイムス)がある。


 以下、沖縄タイムスの引用。







沖縄タイムス-辺野古監視3委員に受注業者が1100万円寄付 関連法人から報酬も-2015年10月20日


 名護市辺野古の新基地建設工事で、環境面から国に指導・助言する「環境監視等委員会」(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の3委員が、就任決定から約1年間で、建設事業の受注業者から約1100万円の寄付を受けていたことが19日、分かった。他の1委員は、受注業者と関係の深いNPO法人の理事を務め、年間200万円の報酬を受けていた。

 工事に伴う環境保全策について国に指導できる立場にいる委員13人のうち4人が、国の関連事業を受注した業者などから金銭を受け取っていたことになり、委員会運営の中立・公平性をめぐり議論を呼びそうだ。

 監視委は2014年4月に事業者の沖縄防衛局が設置し、過去5回あった審議は全て非公開。発言者名を伏せた議事要旨のみが後日公表され、県が議事録の公表を求めている。
 14年3月から辺野古沿岸部のジュゴンの監視業務など9件、計18億9452万円を受注した「いであ」(共同企業体含む)は、ジュゴンの生態に詳しい京都大学教授の荒井修亮委員に「学術研究や指導」を目的に、13~14年度で計800万円を寄付。同社は取材に「2000年からご指導いただいており、委員就任と関係ない」と説明。荒井委員も「何らやましいことはなく、審議に手心も加えていない。いであを含めた共同研究の知見で委員に選出されたと思う。ただ外形的に不適切なら委員辞任も考える」と答えた。

 護岸工事など2事業で計18億円を受注する東洋建設(同)は15年6月、中村委員長に50万円を寄付。同社は監視委との関連を否定した上で「海洋工事に助言を求めるため本年度から奨学助成した」と説明した。

 サンゴ移植など2事業で計12億円を受注するエコー(同)は、サンゴ礁に詳しい東京大学大学院教授の茅根創委員に3~4年前から年50万円を寄付したが、同社は「15年前から交流しており、技術向上が目的。委員就任と一切関係ない」。ケーソン工事で141億円を受注する五洋建設(同)も、14~15年で200万円の寄付を認めた上で「詳細な回答は控える」とした。

 いであ本社内に事務所のあるNPO法人「地球環境カレッジ」理事として、年200万円の報酬を受け取る全国水産技術者協会理事長の原武史委員は「審議とは全く無関係。辺野古の海を守るため、水産研究者として言うべきことは言ってきた」と強調した。

 委員選定について、防衛局は「専門分野や地域性などで選定しており、特に利害関係について事前確認はしていない」と説明した。


沖縄タイムス社説-[辺野古環境委に寄付]地に落ちた第三者機関-2015年10月20日


 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関連して、沖縄防衛局が設置した環境監視等委員会の複数の委員が、移設事業を受注した業者から寄付を受けていたことが明らかになった。

 生物多様性豊かな海を守る砦(とりで)となるべき専門家が、事業を行う業者との関係を疑われているのである。第三者機関として最も大切な信頼性が損なわれたのだから、名前の挙がった委員は即刻、辞任すべきだ。

 環境監視委は昨年4月に設置された。13人いる委員のうち中村由行委員長(横浜国立大大学院教授)ら3人が、就任前後に50万円から800万円の寄付金を受け取り、別の1人は受注業者の関係法人から年間200万円の報酬をもらっていた。

 関係した委員は「不適切だったとは考えていない」、業者側は「学術研究を目的としたもの」と話すが、一般の受け止め方とはズレがある。

 利害関係にある業者からの資金提供が何を意味しているのか。そのことで発言がゆがめられてはいないか。中立性・公平性が疑われるようでは、もはや第三者機関とは呼べない。
 原子力規制委員会などでは外部有識者から意見を聞くにあたって、直近3年間に関係業者から年間50万円以上の報酬を受け取っていないかなどをチェックする仕組みがある。透明性の確保を国民に示すためだ。

 今回、防衛局は委員への寄付の事実を知っていたのか。事前に申告を求めなかったのか。その責任も問われている。
    ■    ■
 環境監視委をめぐっては、これまでも多くの問題が噴出している。

 過去5回開かれた会議は非公開で、議事録も要旨だけを、委員長以外は名前を記さずに公表するというやり方だ。第2回の会合では要旨の公表まで9カ月も要した。

 県民の多くが関心を寄せる問題にもかかわらず、これでは会議の内容を知ることができず、適切な助言が行われたかのチェックもできない。

 一方、防衛局が投下した大型コンクリートブロックがサンゴを傷つけていた問題では、判断に必要な情報が委員に提供されないなど、科学的検証に耐えうる議論ではなかったことも指摘されている。

 さらに防衛局が環境監視委に配った資料を改ざんした問題も発覚。基地建設ありきの委員会運営に副委員長が抗議するなど内部もめちゃくちゃだ。
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 そもそも埋め立て申請の前段階の手続きとして実施された辺野古アセスは、オスプレイ配備を最終段階までふせるなど情報隠しが露呈し、専門家から「史上最悪」と言われた。
 その後、仲井真弘多前知事は埋め立てを承認するが、その際、国に要求したのが環境保全対策としての環境監視委の設置だった。委員会自体にこれだけ問題があるのだから、前知事の承認の正当性にもあらためて疑義が生じる。

 議事録を全て公開し、委員会の存続も含め、内容を一から検証する必要がある。


by asyagi-df-2014 | 2015-10-20 16:21 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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