「殺害予告」、「私たちの国では大人が『言葉』を失いつつあるのではないか」。

 シールズの中心メンバーへの「殺害予告」について、毎日新聞は2015年9月30日、「安全保障関連法に反対する大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さん(23)の殺害を予告するような内容の脅迫状が24日夕、奥田さんが在籍する明治学院大(東京都港区)に届いていたことが29日、分かった。明治学院大と奥田さん側は警視庁高輪署などに相談。同大は『言論の自由を封じるもので許し難い』とコメントし、キャンパスの警備を強化している。」、と報じた。
 このことについて、「『僕と家族に対する殺害予告が来ました。僕だけならまだしも、なんで家族に対してもそうなるのか……。一応身の回りに用心して学校行ったりしてます』と発信した。」と奥田さんの声を掲載している。
 また、奥田さんの父である奥田知志さんの「『言葉、対話がないことが怖い。しかし黙るわけにはいかない。会ってちゃんと話がしたい』と呼びかけたい。」、との記事を伝えた。
 奥田知志さんには、ホームレス問題などで講演をお願いしてきた。にこやかでじっくり話し込まれるその話に、講演参加者の多くが深い感動を受け取ってきた。
 奥田さんは毎日の取材に、「これまでも、自立支援活動への反対運動や偏見による差別にさらされてきた。だが、『『殺害』という言葉を使われたのは初めて。理由が書かれておらず、問答無用と言われているようだ』と感じたという。」。今回の脅迫状には、具体的な恨みの説明がない。自らも安保法制反対を訴えてきた知志さんは、国会での審議なども含めて『私たちの国では大人が『言葉』を失いつつあるのではないか』と危惧する。」、と答えている。
 確かに、この「安保関連法」の審議過程や強行採決の様子は、まさしく、「私たちの国では大人が『言葉』を失いつつある」という状況そのものである。

 また、植村隆さんは、「シールズの奥田愛基さんと家族への殺害予告は犯罪だ。同じような被害を受け続けている私は、この卑劣な犯罪行為を見過ごすことはできない。」、とメッセージを発信した。
植村さんは、次のように訴えている。


「私だけでなく、高校生の娘は名指しで殺害予告を受けた。たとえ、自分と異なる意見の持ち主だとしても、それを脅迫という暴力で封じ込めようとする行為はあってはならない。
 安倍首相には、『日本は民主主義の国だ。奥田さんへの脅迫は私が許さない』と言ってほしい。意見が違っても、奥田さんの言論の自由を守る姿勢を示してほしい。
 毅然とした政権の姿勢が、卑劣な行為の抑止になる。

 奥田さん、ひるまず、ますますがんばってほしい。
 私も負けない、ひるまない。」


 安倍晋三政権は、この植村隆さんの「毅然とした政権の姿勢が、卑劣な行為の抑止になる。」の声をどう受けとめるのか。
 安倍晋三政権は、こうしたネット右翼等の恫喝で成り立っているのではないかという意見に、きちんと対応できる機会ではないか。

 それにしても、奥田さんの脅迫状の送り主に対しての「意見は違っても対話はできると信じている。言葉は人を生かす。議論は必要だ」との語りかけは、やはり、すごい言葉だ。

 以下、毎日新聞及び「殺害予告を受けたシールズ奥田愛基さんへの植村隆さんのメッセージ」の引用。







毎日新聞-脅迫状:シールズメンバーの奥田さんに「殺害予告」 大学へ-2015年09月30日


 安全保障関連法に反対する大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さん(23)の殺害を予告するような内容の脅迫状が24日夕、奥田さんが在籍する明治学院大(東京都港区)に届いていたことが29日、分かった。

 明治学院大と奥田さん側は警視庁高輪署などに相談。同大は「言論の自由を封じるもので許し難い」とコメントし、キャンパスの警備を強化している。

 奥田さんは28日、ツイッターで「僕と家族に対する殺害予告が来ました。僕だけならまだしも、なんで家族に対してもそうなるのか……。一応身の回りに用心して学校行ったりしてます」と発信した。

 奥田さんは仲間とともに今春、シールズを結成し、国会で安保法案の審議が行われていた6〜9月、抗議行動を続けた。今月15日に開かれた参院・特別委員会の中央公聴会で、民主党推薦の公述人として反対意見を述べていた。


毎日新聞-シールズ:殺害予告に対話呼びかけ…奥田さん父-2015年10月01日


 安全保障関連法に反対する学生団体「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さん(23)とその家族に対する「殺害予告」の脅迫状が9月24日に届いた問題で、愛基さんの父知志(ともし)さん(52)が毎日新聞の取材に「言葉、対話がないことが怖い。しかし黙るわけにはいかない。会ってちゃんと話がしたい」と呼びかけた。
 ◇「黙るわけにはいかない」
 脅迫状について、愛基さんを含めた家族で話し合った時、愛基さんからは「申し訳ない」との言葉があった。知志さんは「君しか言えない言葉がある」と返した。愛基さんの活動を今後も応援するつもりだ。

 知志さんは北九州市在住の牧師。1980年代からホームレスの自立支援を続け、現在はNPO法人「抱樸(ほうぼく)(旧北九州ホームレス支援機構)」理事長を務める。

 知志さんはこれまでも、自立支援活動への反対運動や偏見による差別にさらされてきた。だが、「『殺害』という言葉を使われたのは初めて。理由が書かれておらず、問答無用と言われているようだ」と感じたという。

 今回の脅迫状には、具体的な恨みの説明がない。自らも安保法制反対を訴えてきた知志さんは、国会での審議なども含めて「私たちの国では大人が『言葉』を失いつつあるのではないか」と危惧する。

 知志さんは脅迫状の送り主に対して、こう語りかける。「意見は違っても対話はできると信じている。言葉は人を生かす。議論は必要だ」【西田真季子】


殺害予告を受けたシールズ奥田愛基さんへの植村隆さんのメッセージ
(以下、植村応援隊のブログから転載いたします。)


〈奥田愛基さんと家族への「殺害予告」は絶対に許せない〉

シールズの奥田愛基さんと家族への殺害予告は犯罪だ。
同じような被害を受け続けている私は、この卑劣な犯罪行為を見過ごすことはできない。

奥田さんは、シールズの中心メンバーとして安保関連法案に反対し続けてきた。

この国には、自分たちにとって不都合なことを言う人を力づくで黙らせようとする勢力が存在する。

私は1991年、韓国で元日本軍慰安婦が被害証言を始めたという記事を書いたことで、一部メディアやネットでバッシングされてきた。
私が神戸の大学に転職が決まったことが「週刊文春」で昨年1月末に報じられたことをきっかけに、一気にエスカレートした。
私を慰安婦問題の捏造記者だとする 「週刊文春」の記事はネットで拡散し、大学側に抗議電話やメールなどが相次いだことで、私は転職先を失った。
非常勤講師を務める北星学園大学にまで脅迫状がきた。

私だけでなく、高校生の娘は名指しで殺害予告を受けた。

たとえ、自分と異なる意見の持ち主だとしても、それを脅迫という暴力で封じ込めようとする行為はあってはならない。

安倍首相には、「日本は民主主義の国だ。奥田さんへの脅迫は私が許さない」と言ってほしい。
意見が違っても、奥田さんの言論の自由を守る姿勢を示してほしい。
毅然とした政権の姿勢が、卑劣な行為の抑止になる。

奥田さん、ひるまず、ますますがんばってほしい。

私も負けない、ひるまない。

                 2015年10月1日
               植村 隆(元朝日新聞記者・北星学園大学非常勤講師)


by asyagi-df-2014 | 2015-10-04 05:34 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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