元最高裁判所長官「集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反」の発言を考える。

 山口繁元最高裁判所長官「集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反」の発言について、考えてみます。
 まずは、明日の自由を守る若手弁護士会のブログから。
 次のように鋭く分析してみせます。


「以前、自民党の高村さんは「憲法の番人は、最高裁判所であって、憲法学者ではありません。もしそれを否定する人がいるとしたら、そんな人はいないと思いますが、憲法八十一条に反し、立憲主義をないがしろにするものである」と述べていますね。
 その憲法の番人である「最高裁判所」の元長官が「違憲」って言っているんですよ。
  自民党さんはなんて回答するかと思ったら
「現役を引退された一私人の発言にはコメントしない」んだそうです(中谷防衛大臣)
「防衛大臣が答えた通り」だそうです(菅官房長官)
 内閣の「憲法の番人」は
「いちいちコメントしない」んだそうです(横畠内閣法制局長官)
 おいおい、砂川判決をやたらと持ち出すのは、「最高裁判所」が根拠じゃなかったんかい?
 その最高裁判所の元長官も「違憲」って言っているんだよ?
 もう自分のお友達の発言以外、聞く耳持ちません、ってことじゃん。
 それこそ民主主義をないがしろにした上 憲法によるしばりを無視して「立憲主義をないがしろにする」姿勢、そのものじゃない?」


 そして、明日の自由を守る若手弁護士会は、このことを次のように軽くまとめてみせます。


「自民党さんの改憲草案では公益および公共の秩序に反する表現行為はダメだから公益(自民党さんが必要だと思っている集団的自衛権)に反する表現(違憲だ、という意見)は、無視していいってことになるんでしょうけどね。」


 確かに、「集団的自衛権」反対は公益および公共の秩序を守る表現行為です。


 次に、琉球新報の社説です。次のように、理論を展開します。


「安倍政権が法的正当性を担保する根拠として寄り掛かってきた最高裁の元トップが違憲と断じたインパクトは大きく、安保関連法案の法的正当性は完全に破綻した。
 憲法調査会で参考人として発言した3人の憲法学者全員、複数の元内閣法制局長官に加え、元最高裁長官がそろい踏みし、違憲と突き付けた。廃案を迫る決定打の意味合いがある。」と。
 だから、安倍晋三政権は、「無理に無理を重ねた解釈によって合憲だと言い張ることはもう無理だ。まともな民主主義国家ならば、強引に成立させる愚を犯すまい。」と。
 従って、「安倍政権は安保関連法案の成立を断念すべきだ。」と、結論づける。
 また、あきれ果てて開いた口が塞がらないとばかりに、もういいかげん分かれよと最後通牒を突きつけます。

 「本末転倒した今の状況はこの国が全体主義に近づく前触れに映る。」
 「『ああ言えばこう言う』の類いで言を左右する政権与党に、国民を危険にさらす法案の命脈を委ねるわけにはいかない。」


 こんなことを言われてしまった政権はどれぐらいあるのだろうか。

 以下、明日の自由を守る若手弁護士会ブログ及び琉球新報の引用。







元最高裁判所長官「集団的自衛権行使は違憲」


ついに、最高裁判所の元長官まで「集団的自衛権」は違憲ですって。

まぁ、
憲法学者のほとんどが「違憲」って言っていて
全国の研究者・学者13000名超(9月3日時点)が「違憲」って言っていて
全国の弁護士会が「違憲」って言っていて
元内閣法制局長官が何人も「違憲」って言っていて
元裁判官が何人も「違憲」って言っていますからね。

何も驚かないですね。
むしろ、まだ「合憲だ」ってTVで言っている人がいるなんて (;一_一)

以前、自民党の高村さんは「憲法の番人は、最高裁判所であって、憲法学者ではありません。もしそれを否定する人がいるとしたら、そんな人はいないと思いますが、憲法八十一条に反し、立憲主義をないがしろにするものである」と述べていますね。

その憲法の番人である「最高裁判所」の元長官が「違憲」って言っているんですよ。

自民党さんはなんて回答するかと思ったら
「現役を引退された一私人の発言にはコメントしない」んだそうです(中谷防衛大臣)
「防衛大臣が答えた通り」だそうです(菅官房長官)

内閣の「憲法の番人」は
「いちいちコメントしない」んだそうです(横畠内閣法制局長官)

おいおい、砂川判決をやたらと持ち出すのは、「最高裁判所」が根拠じゃなかったんかい?
その最高裁判所の元長官も「違憲」って言っているんだよ?

もう自分のお友達の発言以外、聞く耳持ちません、ってことじゃん。

それこそ民主主義をないがしろにした上 憲法によるしばりを無視して「立憲主義をないがしろにする」姿勢、そのものじゃない?

まぁ
自民党さんの改憲草案では公益および公共の秩序に反する表現行為はダメだから公益(自民党さんが必要だと思っている集団的自衛権)に反する表現(違憲だ、という意見)は、無視していいってことになるんでしょうけどね。


琉球新報社説-「憲法の番人」発言 廃案迫る決定打に従え-2015年9月5日

 「憲法の番人」である最高裁の山口繁元長官が安全保障関連法案について「集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反」とばっさり切り捨てた。
 安倍政権が法的正当性を担保する根拠として寄り掛かってきた最高裁の元トップが違憲と断じたインパクトは大きく、安保関連法案の法的正当性は完全に破綻した。
 憲法調査会で参考人として発言した3人の憲法学者全員、複数の元内閣法制局長官に加え、元最高裁長官がそろい踏みし、違憲と突き付けた。廃案を迫る決定打の意味合いがある。
 無理に無理を重ねた解釈によって合憲だと言い張ることはもう無理だ。まともな民主主義国家ならば、強引に成立させる愚を犯すまい。安倍政権は安保関連法案の成立を断念すべきだ。
 高校、大学生や子を持つ母親など反対する国民層は広がり、法律専門家、有識者の厳しい批判が強まるばかりだ。山口元長官の発言によって、安保関連法案がいかに国の根拠法である憲法に背く法律であるかが一層明白になった。
 にもかかわらず、安倍晋三首相は4日、「どこかの段階で決める時に決めないといけない。それが民主主義のルールだ」と述べ、今国会成立に突き進もうとしている。
 国民と民主主義に背を向けた首相が反対世論の高まりに焦りの色を濃くし、ご都合主義で「民主主義」を挙げて成立を急ぐ。本末転倒した今の状況はこの国が全体主義に近づく前触れに映る。
 政府・与党は「必要な自衛の措置」を認めた1959年の砂川事件最高裁判決と72年の政府見解を法案の合憲性の根拠に位置付けるが、山口元長官は「論理的矛盾があり、ナンセンスだ」と批判した。政権が意のままに憲法解釈を変更することに「立憲主義や法治主義が揺らぐ」と危ぶんでいる。
 憲法学者らによる違憲の指摘の後、自民党幹部らは「憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない」(稲田朋美自民党政調会長)と反論していた。山口元長官に違憲と指摘されると、谷垣禎一幹事長は「個々の裁判官ではなく、最高裁が示してきた判断を前提に議論を立てている」と言い出した。反論になっていない。
 「ああ言えばこう言う」の類いで言を左右する政権与党に、国民を危険にさらす法案の命脈を委ねるわけにはいかない。


by asyagi-df-2014 | 2015-09-06 16:45 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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