TOLDs(トールズ)が安保法案を日本国憲法の精神から認めないと、声明。

 毎日新聞は2015年10月20日、参院で審議されている安全保障関連法案を巡り、東京都内の現役教職員らでつくるグループ「TOLDs(トールズ)」のメンバーが20日、都庁で記者会見し、「法案を日本国憲法の精神から認めません」とする反対声明を発表した。法案が7月に衆院で強行採決されたことなどを批判し、過去の戦争を学ぶことなどを通じて「これからも教室に平和の種を蒔(ま)いていく」と決意表明している。」と、報じた。

 この「声明」の内容は、次のとおりである。

(反対声明での決意)
(1)学校教育が「軍国少年・少女」をつくったのです。教員は国民を戦争に総動員する戦争加担者でした。私たちはこの反省に立ち、「教え子を一人たりとも戦場に送らない」という決意をもち、こののちも過去の戦争について常に学び直します。そして国内外の人々に今も残る痛みを伝え続けます。
(2)私たちは二度にわたる世界大戦の惨禍の果てに到達した人類の遺産であり、未来を照らす光ともいうべき「日本国憲法」の崇高な理念を受け継ぎます。
(3)そして核廃絶や世界平和実現のリーダーシップをとり、平和国家として日本を世界の中で名誉ある地位に導くような人を育てたいと願います。
(4)私たちは多様な「他者」を尊重し、また自分も尊重される社会を創るにはどうしたらよいのかを児童・生徒たちともに考えます。この世界には依然として格差や貧困および民族間の対立が蔓延し、グローバル化の中でさらに拡大しています。戦争の温床となっているこれらの問題の根源に目を向け、武力の行使や威嚇によらず、対話によって解決していくことを目指す人を世界に送り出したいと願います。これこそ真の「積極的平和」ではないでしょうか。
(声明の主張)
 私たちはこの法案を日本国憲法の精神から認めません。また政府が民意を軽視、無視していく姿勢に深い憤りと危惧を抱き、これを批判します。敗戦から70年。私たちは不戦の誓いを新たにし、戦争の芽を摘み取り、これからも教室に平和の種を蒔いていく決意をする者たちであることをみなさんにお伝えします。


 現状の中で、声を出さないことの方が苦しいことである。
 全国から、東京都という異常な教育行政現場からのこの声に続くことが、彼らの行動に繋がることになる。

 以下、毎日新聞、東京新聞及び「声明」の引用。







毎日新聞-安保法案:私たち教員「TOLDs」も反対です…声明発表-2015年08月20日 


 ◇名は「東京のリベラルでデモクラティックな先生たち」

 参院で審議されている安全保障関連法案を巡り、東京都内の現役教職員らでつくるグループ「TOLDs(トールズ)」のメンバーが20日、都庁で記者会見し、「法案を日本国憲法の精神から認めません」とする反対声明を発表した。法案が7月に衆院で強行採決されたことなどを批判し、過去の戦争を学ぶことなどを通じて「これからも教室に平和の種を蒔(ま)いていく」と決意表明している。

 グループ名は「東京のリベラルでデモクラティックな先生たち」を意味し、国会周辺で同法案への抗議行動を続ける学生団体「SEALDs(シールズ)」に共鳴して名付けたという。3人の都立高教諭が呼びかけ人となって今月13日からブログ(www.tolds20150815.blogspot.jp)で賛同者を募り、19日現在で全国の教員や元教員ら571人が賛同している。

 呼びかけ人の一人、都立野津田高校の岡田明教諭(53)は「いてもたってもいられなくて、何か声をあげようと動き出した」と話した。【稲田佳代】


東京新聞-都教員「教え子戦場に送らない」 有志が安保反対声明-2015年8月20日


 安全保障関連法案に反対する東京都内の教員らのグループ「TOLDs(トールズ)」が20日、都庁で記者会見し、「教え子を一人たりとも戦場に送らないという決意を持ち、安保法案を日本国憲法の精神から認めない」とする声明文を発表した。

 団体名は、自由で民主的な先生を意味するという。法案反対の若者グループ「SEALDs(シールズ)」にあやかった。

 声明文は「東京の戦争を知らない教員たちからのメッセージ」とのタイトルで、貧困や民族間の対立が世界中で起こっていると指摘。「武力の行使や威嚇によらず、対話によって解決していくことを目指す人を世界に送り出したい」としている。

(共同)


戦争を知らない教員たちからのメッセージ


日本は敗戦70年を迎えました。かつて「大日本帝国」の時代、この国は他国を侵略し、1931年からは、いわゆる「15年戦争」を引き起こし、アジアの諸国民と連合国に甚大な被害を与え、多くの人命を奪いました。そしてこの国自身も深く傷つき、壊滅的敗北に至りました。


私たちは戦後生まれの戦争を体験したことのない教員です。しかし、私たちは内外の戦争体験者の証言や戦後補償の訴え、文献や戦跡へのフィールドワーク等を通じて戦争の悲惨さや恐ろしさを学んできました。戦時下、教員は「お国のため」と称し、教え子を戦争に駆り立てました。学校教育が「軍国少年・少女」をつくったのです。教員は国民を戦争に総動員する戦争加担者でした。私たちはこの反省に立ち、「教え子を一人たりとも戦場に送らない」という決意をもち、こののちも過去の戦争について常に学び直します。そして国内外の人々に今も残る痛みを伝え続けます。


私たちは二度にわたる世界大戦の惨禍の果てに到達した人類の遺産であり、未来を照らす光ともいうべき「日本国憲法」の崇高な理念を受け継ぎます。そして核廃絶や世界平和実現のリーダーシップをとり、平和国家として日本を世界の中で名誉ある地位に導くような人を育てたいと願います。私たちは多様な「他者」を尊重し、また自分も尊重される社会を創るにはどうしたらよいのかを児童・生徒たちともに考えます。この世界には依然として格差や貧困および民族間の対立が蔓延し、グローバル化の中でさらに拡大しています。戦争の温床となっているこれらの問題の根源に目を向け、武力の行使や威嚇によらず、対話によって解決していくことを目指す人を世界に送り出したいと願います。これこそ真の「積極的平和」ではないでしょうか。


安倍内閣は集団的自衛権の行使を可能にしたいがために、昨年7月、憲法9条を無力化するもはや「解釈」とは言えない閣議決定を行いました。これは権力の暴走に鎖をかける立憲主義の廃棄です。そして今、実態は戦争法案である「安全保障関連法案」の成立を目指し、学者たちの「憲法違反」の指摘や全国で展開し始めたさまざまな反対運動を無視し、衆議院において強行採決を行いました。これは非民主主義的態度ではないでしょうか。私たちはこの法案を日本国憲法の精神から認めません。また政府が民意を軽視、無視していく姿勢に深い憤りと危惧を抱き、これを批判します。敗戦から70年。私たちは不戦の誓いを新たにし、戦争の芽を摘み取り、これからも教室に平和の種を蒔いていく決意をする者たちであることをみなさんにお伝えします。

2015年8月15日

TOLDs 東京の学校教職員有志

*呼びかけ人
岡田明(野津田高校)、加藤誠(六郷工科高校)、井黒豊(足立工業高校)


by asyagi-df-2014 | 2015-08-20 21:41 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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