沖縄から-有識者の第三者委員会は沖縄防衛局が出した承認申請そのものに瑕疵(かし)との判断の見通し

沖縄タイムスは2015年月11日、名護市辺野古の新基地建設のための公有水面埋め立て承認手続きを検証している有識者の第三者委員会の報告の見通しについて、「名護市辺野古の新基地建設のための公有水面埋め立て承認手続きを検証している有識者の第三者委員会(大城浩委員長)が、沖縄防衛局が出した承認申請そのものに瑕疵(かし)があったと結論付ける方向で最終調整していることが10日、分かった。承認申請の環境保全対策の実効性を問題視した。今月中に翁長雄志知事に最終報告する。報告を受けて、翁長知事は承認の取り消しまたは撤回を早ければ8月中にも判断する見通し。」と、報じた。
この報告を受けた場合の動きについては、「翁長知事は、記者会見などで委員会の報告書を「最大限、尊重する」と明言してきており、瑕疵の存在を示した報告書を踏まえて、承認の取り消しや撤回の最終判断を示すとみられる。」と、伝えた。

 この場合、第三者委員会の考え方は、「承認までの過程で公有水面埋立法で定めた『事業合理性』『環境保全措置』『他計画との整合性』などの要件を満たしているか」がポイントとなる。」と、沖縄タイムスは報じた。

 辺野古新基地建設は、新たな段階に進むことになる。

 以下、沖縄タイムスの引用。






沖縄タイムス-辺野古新基地:「国申請に瑕疵」第三者委、月内報告へ-2015年7月11日


 名護市辺野古の新基地建設のための公有水面埋め立て承認手続きを検証している有識者の第三者委員会(大城浩委員長)が、沖縄防衛局が出した承認申請そのものに瑕疵(かし)があったと結論付ける方向で最終調整していることが10日、分かった。承認申請の環境保全対策の実効性を問題視した。今月中に翁長雄志知事に最終報告する。報告を受けて、翁長知事は承認の取り消しまたは撤回を早ければ8月中にも判断する見通し。(比屋根麻里乃)

 委員会では、(1)事業の合理性(2)環境保全策(3)他の行政計画との整合性-を中心に論点を整理し、承認審査に関わった県職員から複数回、ヒアリングを実施。同時期に埋め立て承認申請を審査した那覇空港第2滑走路増設事業との環境保全策の違いや、防衛局が示した環境対策の担保に対する認識などを幅広く確認した。

 工事の事業者が沖縄防衛局である一方、基地の使用者は米軍となることから、埋め立て承認申請に示された環境保全策の実効性に、疑問があるとの指摘を盛り込む考えだ。

 翁長知事は、記者会見などで委員会の報告書を「最大限、尊重する」と明言してきており、瑕疵の存在を示した報告書を踏まえて、承認の取り消しや撤回の最終判断を示すとみられる。

 仮に取り消しや撤回に踏み切った場合、政府が急ぐ新基地建設作業を進める根拠が失われる。


沖縄タイムス-【深掘り】第三者委 瑕疵追及 3件が焦点-2015年7月11日


 名護市辺野古の新基地建設で、埋め立て承認を検証する「第三者委員会」が、「法的瑕疵(かし)あり」と結論付ける方向で調整に入った。承認までの過程で公有水面埋立法で定めた「事業合理性」「環境保全措置」「他計画との整合性」などの要件を満たしているか、がポイントとなる。同委は原則非公開で審議しているが、関係者らの証言をたどり、論点をまとめた。(政経部・比屋根麻里乃、福元大輔)
■県外の主張考慮されず [事業合理性]
 公有水面埋立法の4条1項1号では「国土利用上適正かつ合理的なること」が承認の条件となる。県は辺野古沿岸の約160ヘクタールを埋め立て、普天間飛行場代替施設を建設する事業の合理性を審査した。

 前県政は、沖縄防衛局が提出した承認申請書の埋め立て必要理由書を基に、適否を判断。普天間の危険性除去という目的や、辺野古の集落上空の飛行を回避するなどの計画には合理性があると結論付け、埋立法の観点から「埋め立てでなければ充足されない」「公有水面を廃止するに足る価値が認められる」と評価した。

 第三者委では、防衛局の言い分に沿った形での審査に疑問が噴出した。当時の仲井真弘多知事が普天間の県外移設を主張し、「地元の理解を得られない辺野古移設は不可能」と発言していたことなどが、事業合理性に考慮されないのか、といった指摘が出ている。

 また在沖海兵隊の意義や役割のほか、あいまいな点が多い「抑止力」や「地理的優位性」などを、詳細に検証し、事業の合理性を見極めるべきだった、という見方もある。普天間の危険性除去という目的を達成するために、必ずしも辺野古の海を埋め立てる必要性があるのか、という疑問は依然として大きい。
■生態系の変化 騒音懸念 [環境保全措置]
 新基地建設に伴う環境への影響として、サンゴやジュゴンなど海中や陸域の生態系の変化、米軍機の飛行による騒音などが懸念されている。第三者委員会では、それぞれの保全措置が十分かどうかや実効性について議論された。

 埋め立て予定地に生息するサンゴ類について、沖縄防衛局は移植やケーソンにサンゴが付着しやすいよう加工することなどを示している。この対策が生態系の保全には不十分ではないかとの指摘が示された。

 県側は、サンゴ礁のみの移植では埋め立てで消失する生態系を再生保存することは不可能と認識した上で、審査時点の技術では十分な措置が配慮されていると判断した。

 米軍機の夜間の飛行などを制限した騒音規制措置が、米軍普天間飛行場や嘉手納基地など既存の施設でも形骸化している実態から、委員からは、措置の実効性に対する懸念も挙がった。

 絶滅危惧種であるジュゴンについては、防衛局の警戒監視システムなどの措置が、ジュゴンの個体数の存続や、重要な生息地の確保につながらないとする指摘も出た。
■多様性 国と調整不十分 [他計画との整合性]
 「土地利用または環境保全に関する国または地方公共団体の法律に基づく計画に違背しないこと」を定めた埋立法4条1項3号。2013年11月に県へ提出した名護市長意見は、同号をめぐり、他の計画との整合性がないと指摘した。

 市長意見で取り上げられたのは、生物多様性基本法に基づく生物多様性国家戦略や生物多様性おきなわ戦略、県の琉球諸島沿岸海岸保全基本計画、名護市の第4次市総合計画など。県は埋め立て事業の結果が、こういった計画の達成を妨げるかどうかを審査した。

 県は生物多様性国家戦略や、おきなわ戦略は方向性を示すもので、土地利用の制限、環境基準に関する規制基準を定めたものではなく、事業の結果が達成を妨げるとまでは言えないと主張。一方、第三者委では同戦略などは環境保全に関する数値に縛られない新たな考え方で、門前払いにせず、整合性をもっと議論すべきだったと指摘した。

 また沿岸保全計画で埋め立て予定区域の一部が「積極的に保全する区域」に指定されていることに注目。同計画を踏まえ、埋め立て承認の前に県と防衛局での十分な調整がなかったことを疑問視している。


by asyagi-df-2014 | 2015-07-11 16:49 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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