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本からのもの-「戦場ぬ止み  辺野古・孝江からの祈り」

著書名;「戦場ぬ止み  辺野古・孝江からの祈り」
著作者;三上智恵
出版社;大月書店


 慟哭の書である。
 「優しい島」は痛苦のなかで、それでも「優しい国」を目指すという。
 「異論」の行き着く先は、それでも「優しい国」であると。

三上智恵は、後書きで次のように記す。

 「しかし、この抵抗は、水道の蛇口から飛び散る水を、手のひらで押さえて止めているようなものだ。そうやって必至に止めている間に誰かが元栓を閉めてくれない限り、ことは終わらない。手のひらの限界はいつか来る。
 元栓を閉める力は政治であり、その政治を動かしているのはみなさんだ。国民のみなさんが、島を挙げて”いくさ場”を終わらせたいと訴えている沖縄の現状をちゃんと知ってくれさへすれば政治は動くと思う。知れば、見殺しにしていいと思う人はまずいないはずだ。そう信じてこの本を書き、映画を作った。そして、軍事優先の国家に進みつつあるこの国を立ち止まらせ、沖縄の民意を尊重することから、国民の手に民主主義を揺るぎないものとして取り戻そうという流れになってくれれば、日本は文子おばあの悲願である「優しい国」に変貌してくれるだろう。・・・沖縄は苦しんだ分、耐えてきた分だけ大きな使命を果たす力があると信じている。歴史を背負い、不屈の精神でぶつかっていく沖縄の激動の日々を全国に届ける役割を担えれば、私は本望である。」

 ここにすべてがこめられている。


by asyagi-df-2014 | 2015-06-25 05:40 | 本等からのもの | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人