「従来の憲法解釈に固執するのは責任放棄」とは、傲慢な立憲主義の否定。

 朝日新聞は、2015年6月18日、「安倍晋三首相は18日、衆院予算委員会の集中審議で、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安全保障関連法案について、『国際情勢にも目をつぶって従来の(憲法)解釈に固執するのは政治家としての責任の放棄だ』と述べた。
 4日の衆院憲法審査会では、憲法学者3人が、憲法解釈の変更を『憲法違反』と指摘した。首相の発言は『責任の放棄』などの強い言葉を使って学者らの指摘を否定し、国際情勢の変化に応じた解釈変更を正当化したものだ。」と、報じた。
 また、「首相は1959年の砂川事件判決を挙げ、『憲法の番人の最高裁によって、国の存立を全うするために必要な措置を取り得ることは、国家固有の権能として当然との判断があった』と合憲との考えを強調。『その上で必要な自衛の措置とは何かを考えるのは、国民の命を守る内閣や国会に課せられた使命だ』と述べ、集団的自衛権の行使容認は、最高裁判決の範囲内との考えを示した。」とも、伝えた。

 「国家固有の権能として当然との判断」が暴走し、悲劇を作り出してきたのが、人類の歴史であった。これを防止するために、人類は「立憲主義」を作り上げてきた。
 安倍晋三政権は、この人類の知恵の構図を全く理解しようとしない。
 そこに見えるのは、独りよがりの傲慢さだけである。

 朝日新聞は、この日、一人の女性の真摯な姿を、「僧侶で作家の瀬戸内寂聴さん(93)が18日、東京・永田町の国会前であった安全保障関連法案に反対する集会に参加した。約2千人(主催者発表)の参加者を前に『「最近の状況は戦争にどんどん近づいている。本当に怖いことが起きているぞ、と申し上げたい』と語りかけ、廃案を訴えた。」と、伝えた。
 瀬戸内寂聴さんの「戦争にいい戦争は絶対にない。戦争はすべて人殺しです。人間の一番悪いところ。二度と起こしてはならない」という声が、「国家固有の権能として当然との判断」の暴走を、一人の人間としての存在をかけて否定している。
 
「若い人たちが幸せになるような方向にいってほしい」という声を、安倍晋三政権は、肝に命じるべきだ。

 以下、朝日新聞の引用。






朝日新聞-首相「従来の憲法解釈に固執するのは責任放棄」-2015年6月18日


 安倍晋三首相は18日、衆院予算委員会の集中審議で、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安全保障関連法案について、「国際情勢にも目をつぶって従来の(憲法)解釈に固執するのは政治家としての責任の放棄だ」と述べた。

 4日の衆院憲法審査会では、憲法学者3人が、憲法解釈の変更を「憲法違反」と指摘した。首相の発言は「責任の放棄」などの強い言葉を使って学者らの指摘を否定し、国際情勢の変化に応じた解釈変更を正当化したものだ。

 首相は、北朝鮮を念頭に「我が国の近隣にたくさんの弾道ミサイルを持った国があり、大量破壊兵器、核兵器を載せる能力を開発している」と述べ、集団的自衛権の行使を容認した理由として、安全保障環境の変化を挙げた。自民党の小野寺五典氏の質問に答えた。

 これに対し、民主党の玉木雄一郎氏は、憲法学者3人の指摘を取り上げ、「国民の理解は深まっていない」と批判した。

 首相は1959年の砂川事件判決を挙げ、「憲法の番人の最高裁によって、国の存立を全うするために必要な措置を取り得ることは、国家固有の権能として当然との判断があった」と合憲との考えを強調。「その上で必要な自衛の措置とは何かを考えるのは、国民の命を守る内閣や国会に課せられた使命だ」と述べ、集団的自衛権の行使容認は、最高裁判決の範囲内との考えを示した。(小野甲太郎)


朝日新聞-寂聴さん「戦争近づいてる」 国会前で安保法案反対訴え-2015年6月18日


 僧侶で作家の瀬戸内寂聴さん(93)が18日、東京・永田町の国会前であった安全保障関連法案に反対する集会に参加した。約2千人(主催者発表)の参加者を前に、「最近の状況は戦争にどんどん近づいている。本当に怖いことが起きているぞ、と申し上げたい」と語りかけ、廃案を訴えた。

 寂聴さんは昨年、背骨の圧迫骨折や胆囊(たんのう)がんに相次ぎ見舞われ、寂庵(じゃくあん、京都市右京区)で療養してきたが、今年4月に約11カ月ぶりに法話を再開。今回の集会を主催する市民団体の一つの呼びかけ人でもあり、「最後の力を出して戦争に反対する行動を起こしたい。国会前で抗議の座り込みをしてもいい」と申し出て、療養後初めての遠出が決まった。

 衆議院第2議員会館前で「とめよう!戦争法案」「(憲法)9条壊すな」と書かれた横断幕やプラカードが掲げられる中、黒い法衣姿の寂聴さんは車いすから降りて、歩道上でマイクを握って約5分間演説。自身の戦争体験に触れながら、「戦争にいい戦争は絶対にない。戦争はすべて人殺しです。人間の一番悪いところ。二度と起こしてはならない」「若い人たちが幸せになるような方向にいってほしい」と語ると、大きな拍手が起きた。(岡田匠)


by asyagi-df-2014 | 2015-06-19 09:31 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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