水俣病の公式確認から59年。

 水俣市袋の乙女塚で独自の慰霊祭を開いた。また、水俣病犠牲者慰霊式が水俣市の水俣湾埋め立て地で開かれ、患者や遺族、市民ら約700人が犠牲者の冥福を祈った。

 次の声が、水俣病の今を語っている。


 「フジエさんは『亡くなった長女やしのぶとチッソを相手に闘ったころを思い出す』と述べた上で、『水俣病が解決しないのは行政が『人ごと』だから。患者を家族と思って取り組めば、60年もかからない』と国、県の姿勢に厳しい目を向けた。
 認定申請した後、長く未処分のままの人による行政訴訟を準備する未認定患者組織『水俣病被害者互助会』の佐藤英樹会長(60)は『公式確認から59年を経て、新たな裁判をしないといけない現状に憤りを感じる』。しのぶさんも『(補償・救済問題など)いろいろなことを早く解決してほしい』と話した。」


 以下、熊本日日新聞の引用。






熊本日日新聞-御詠歌で犠牲者鎮魂 乙女塚で慰霊祭-2015年5月2日


 水俣病1次訴訟の原告となった患者らでつくる水俣病互助会(上村好男会長)は1日、水俣市袋の乙女塚で独自の慰霊祭を開き、御詠歌を唱えて犠牲者の霊を慰めた。

 乙女塚は水俣病で犠牲になった生類すべての慰霊碑で、不知火海を望む高台にある。患者や支援者ら約80人が参列した。

 式では胎児性患者の坂本しのぶさん(58)の母フジエさん(90)ら5人が、1970年代の水俣病闘争のシンボル的な姿の白装束に身を包み、御詠歌を詠唱した。

 フジエさんは「亡くなった長女やしのぶとチッソを相手に闘ったころを思い出す」と述べた上で、「水俣病が解決しないのは行政が『人ごと』だから。患者を家族と思って取り組めば、60年もかからない」と国、県の姿勢に厳しい目を向けた。

 認定申請した後、長く未処分のままの人による行政訴訟を準備する未認定患者組織「水俣病被害者互助会」の佐藤英樹会長(60)は「公式確認から59年を経て、新たな裁判をしないといけない現状に憤りを感じる」。しのぶさんも「(補償・救済問題など)いろいろなことを早く解決してほしい」と話した。(並松昭光)


熊本日日新聞-鎮魂、深く刻む 水俣病公式確認から59年- 2015年05月01日


 水俣病の公式確認から59年を迎えた1日、水俣病犠牲者慰霊式が水俣市の水俣湾埋め立て地で開かれ、患者や遺族、市民ら約700人が犠牲者の冥福を祈り、環境破壊への反省と被害の深刻さを胸に刻んだ。望月義夫環境相と意見交換した被害者団体などは「被害全容を調査し、患者認定の基準を改めるべきだ」などと求めた。

 式は「水俣病慰霊の碑」前であり、患者や行政、原因企業チッソの関係者らが参列。黙とうして献花台に花を手向けた。亡くなった認定患者で新たに申し出のあった11人の名簿を奉納。奉納者は計388人となった。今年2月末現在の認定患者は2277人。このうち1850人が亡くなっている。

 「祈りの言葉」では患者・遺族を代表し、水俣病資料館語り部で2008年に亡くなった杉本栄子さんの長男で、自身も語り部の肇[はじめ]さん(54)=水俣市=が「母は国も県もチッソも許すと言った。許すことで同じ悲劇を繰り返さないと約束を取りたかった」と栄子さんの思いを伝えた。

 就任後初めて出席した望月環境相は「悲惨な経験を繰り返さないよう責任を持って水俣病問題に取り組む」、蒲島郁夫知事は「県の認定審査業務の再開は国の公害健康被害補償不服審査会の裁決を見てからだが、認定申請者の疫学調査などは進めていく」と述べた。

 式後に環境相と被害者団体が意見交換し、団体側は「症状の組み合わせを求める認定基準はおかしい」などと認定制度に対する国の対応を批判。水俣病特別措置法の未認定患者救済策の判定で異議申し立てを認めるよう求める意見も出た。

 会見した環境相は認定申請者の増加について、「公害健康被害補償法の適切な運用を積み重ね、丁寧に審査していく」と話した。(隅川俊彦、鎌倉尊信)


by asyagi-df-2014 | 2015-05-02 15:58 | 水俣から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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