沖縄から-愛媛新聞社説を読む

 2014年8月13日の愛媛新聞の社説は、「辺野古移設の強行 知事選前の既成事実づくりだ」と、言い当てている。
 現在の辺野古移設の強行を、本土のマスコミがどのように批判的に捉えることができるかが問われている。
 集団的自衛権の閣議決定の欺瞞制は、「県民の多くが県内移設に否定的な状況の中、今回の準備作業も、県民無視の有無を言わさぬ横暴な姿勢」のなかでの辺野古移設の強行を前提にしているのだから。
 愛媛新聞の社説を引用。






野古移設の強行 知事選前の既成事実づくりだ- 2014年08月13日(水)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に向け、沖縄防衛局が海底ボーリング調査の準備を進めるなど、国は埋め立て作業に着手した。海上保安庁のゴムボート係留桟橋に続き、近く立ち入り禁止区域を示す海上ブイを設置する予定だ。
 国はこれまでも沖縄の負担軽減を言いながら、強引な手法で辺野古移設手続きを進めてきた。県民の多くが県内移設に否定的な状況の中、今回の準備作業も、県民無視の有無を言わさぬ横暴な姿勢であり、看過できない。
 本来、国のスケジュールでは、着工は来年春のはずだった。なぜこの時期に工事を前倒しする必要があるのか。国はまず、沖縄県民に説明する責任がある。同時に、抽象論でなく、負担軽減の実効的な政策を提示すべきだ。
 むろん、世界一危険と言われる普天間飛行場の返還は喫緊の課題だ。いまもオスプレイなどの軍用機が繁華街の上空で発着を行っている。しかし、県内移設では負担軽減にならないことは明白だ。
 1月の名護市長選では、移設反対の稲嶺進氏が再選された。名護市民の、沖縄県民の総意に他ならない。この時点で辺野古移設は白紙に戻ったはずだ。あらゆる状況が県内移設できる環境ではないにもかかわらず、着工にひた走る国の暴走は許されまい。
 背景に、11月の県知事選があるのは間違いない。辺野古埋め立てを承認した現職の出馬に対し、移設反対の姿勢を鮮明にした那覇市長が立候補を表明するなど、県内移設に対する県民の総意が集約される選挙になるはずだ。
 結果次第で辺野古移設が宙に浮きかねない選挙を前に、埋め立て開始で既成事実化を図りたいのが国の本音であろう。米国側からも「知事選は大丈夫か」と懸念が寄せられるなど、「外圧」も後押ししたに違いあるまい。
 しかし国は自覚すべきだ。「普天間ありき」で他の手段を模索することなく県内移設を推し進めてきた結果、いかに沖縄の信頼を損なってきたか。自国民を置き去りに米国におもねる姿勢を、そろそろあらためねばならない。
 いま辺野古の海では、反対派住民の乗るカヌーと、海上保安庁のゴムボートがにらみ合う。米軍キャンプ・シュワブのゲート前では反対派が座り込みで抗議している。穏やかな海での、基地をめぐる対立が悲しい。こんな状況の中で埋め立てをごり押しすれば、県民の気持ちがさらに国から離れるのは明白だ。
 米軍はいま再編のさなかにある。日本政府には日米安保を見直した上で、普天間の返還と県外移設について再検討を促したい。民意を尊重すればできぬことはない、当たり前の施策である。


by asyagi-df-2014 | 2014-08-15 05:20 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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