米軍再編-オスプレイ佐賀空港配備

 オスプレイ佐賀空港配備の話が、私たちにとっては唐突な感じで浮き上がってきた。
 しかし、日米合作の米軍再編の一環であると考えると謎解きになる。 
 以下、佐賀新聞引用


.オスプレイ佐賀空港配備 米海兵隊暫定移転も-2014年07月23日

 防衛省の武田良太副大臣は22日、佐賀県の古川康知事や佐賀市の秀島敏行市長らと会談し、陸上自衛隊が導入する新型輸送機オスプレイ17機を佐賀空港(佐賀市川副町)に配備する方針を説明、協力を要請した。沖縄県の基地負担軽減のため、米軍普天間飛行場の辺野古移設が実現するまでの暫定措置として、訓練だけでなく海兵隊の一部を移転する可能性にも言及した。市街化が進む陸自目達原駐屯地(神埼郡吉野ケ里町)のヘリ50機を同空港に移転させる考えも示した。

 古川知事は会談で「県民から安全性などで不安の声が寄せられている。政府が責任を持って説明し、理解を得るとともに、県民生活の安全確保が必要だ」と指摘した。会見では賛否について「まったく白紙」とした上で、今後、地元や佐賀市、県議会など関係者の意見を聞きながら、対応を検討する考えを述べた。

 武田副大臣は会見で来年度政府予算の概算要求締め切りとなる8月末までに地元の理解を得たい考えを表明した。これに対し古川知事は政府のスケジュールにこだわらず、慎重に検討するとした。

 秀島市長は会見で、市議会の反対決議(2010年)や軍事転用しないとする地元漁協との覚書などを挙げ、「これまでの経緯を考えると(受け入れは)考えられない。受け入れることを含めて難しい問題」と難色を示した。空港建設時に県と公害防止協定を結んでいる県有明海漁協の徳永重昭組合長も武田副大臣との面談後、「正直、戸惑っている。まずは組合員に説明し、今後の対応は各支所と十分協議していく」と述べるにとどめた。

 武田副大臣は、長崎県佐世保市の相浦駐屯地に新設する「水陸機動団」の隊員を輸送するオスプレイ17機の配備先について「地理的、環境的、運用面的要素を総合的に判断した結果、佐賀空港がベスト」と選定理由を説明した。目達原駐屯地も地元の負担軽減を理由にヘリ50機を移転させ、空港の部隊は700~800人規模になる見通しを示した。

 佐賀空港の滑走路を利用し、空港西側の民有地に約20~30ヘクタールの駐機場を設け、格納庫や、滑走路と駐機場をつなぐ誘導路を整備する。

 全体面積は最低でも30ヘクタール以上とし、来年度予算に用地取得費を計上する方針。3年間で施設整備を進め、2019年度の配備を目指す。具体的な運用は、夜間の飛行時間などを制限した県の空港条例に「基本的に沿う」とした。

 海兵隊の利用は、沖縄県が5年以内の普天間飛行場の運用停止を求めていることを挙げ、必要性を強調した。訓練だけでなく、部隊の一部が佐賀空港に暫定移転されることも「想定される」と語った。

要請内容骨子 
■自衛隊に導入するオスプレイ17機を佐賀空港に配備
■米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設実現まで、米海兵隊オスプレイが暫定的に佐賀空港を利用
■陸上自衛隊目達原駐屯地のヘリ50機を佐賀空港に移駐

 このことについて、佐賀新聞は7月20日に、次のように解説していた。
 以下、佐賀新聞引用。


オスプレイ配備検討 なぜ佐賀空港?-2014年07月20日

 防衛省が、2015年度から自衛隊に導入する方針の新型輸送機オスプレイを配備する候補地として、佐賀空港が浮上した。安倍政権は日米の軍事一体化を加速させており、佐世保市の陸上自衛隊に新設する離島奪還作戦を担う部隊の輸送手段に、オスプレイを想定している。なぜ佐賀空港なのか-。

 佐賀空港へのオスプレイ配備方針が報道された18日、佐賀市川副町の主婦(66)は「やっぱりね」とこぼした。地元住民の間では開港当時から搭乗率の低さが懸念され、「採算が取れずに自衛隊が使う空港になるのでは」といううわさが浮かんでは消えた。

 佐賀空港は、米軍普天間飛行場移設問題をめぐり、沖縄県外移設が取りざたされていた09年、候補地の一つとして、一部の国会議員が国会で質問したこともある。海岸沿いで周辺に民家が少なく、当時視察に訪れた沖縄県選出の議員は「個人的にはベストロケーションだと思う」と述べていた。朝鮮半島有事を見据え、沖縄より近い立地条件も「好材料」に挙がった。

 今回は米軍の基地再編ではなく、防衛省が18年度までの中期防衛力整備計画でオスプレイ17機の導入を明記し、その配備先として挙がっている。沖縄県・尖閣諸島周辺など南西地域の防衛力強化に重点を置き、離島奪還作戦を担う3千人規模の「水陸機動団」を陸上自衛隊西部方面普通科連隊(佐世保市)に新設する予定で、その輸送手段となる。既存の民間空港を含め、選定を進めていた。

 なぜ佐賀空港に絞られたのか。沖縄タイムスの元論説委員で米軍再編の舞台裏をまとめた著書『砂上の同盟』があるフリーライターの屋良朝博さん(52)は「オスプレイの行動半径は600キロで、水陸機動団が新設される佐世保を基点に考えると、九州内ならどこでもよかったはず。佐賀ではならない軍事的、地政学的に深い意図があるというよりも、佐世保に近い空港を探した結果ではないか」と推察する。

 オスプレイの配備で政府は、米海兵隊も使えるように格納庫や給油設備を整備する方向で検討を進めている。11月には沖縄県知事選を控えており、佐賀県内の自民党関係者の中にも、具体的な候補地を示すことで、基地負担軽減に向けた積極的な姿勢をアピールできるとの見方がある。

 ただ、実際の負担軽減につながるかどうかは見通せず、屋良さんは「むしろマイナスの影響が及ぶ」と疑問視する。沖縄に配備されている24機に佐賀の17機が加わり、日米の共同訓練が南西諸島で実施されれば、沖縄を離着陸する回数が増える可能性があるという。

 屋良さんは「そもそも島しょ防衛を担う自衛隊が必要な合理的な理由があるのか突き詰めるべき。米軍との共用施設になる可能性もあり、国は構想や展望を国民に明確に示さなければならない」と指摘している。

 「戸惑い、そして頭を抱える話だ。」と佐賀新聞の論説は説明する。
 以下、引用。


 佐賀新聞論説-佐賀空港のオスプレイ配備2014年07月23日

 戸惑い、そして頭を抱える話だ。佐賀空港の軍事拠点化計画が突然出てきた。できることなら軍事施設はないほうがいい。だが「沖縄の基地負担軽減」と言われてむげに断ることもできない。

 自衛隊が2015年度から導入予定の新型輸送機オスプレイ17機を配備したい-。22日に武田良太防衛副大臣が県庁などを訪ね、古川康知事らに要請した。民生利用の県営空港という空港の性格だけでなく、玄関口でもあり、県の印象を変えてしまう構想である。

 要請内容は、空港を共同使用し、空港西側の用地に駐機場20~30ヘクタール、格納庫や給油施設、誘導路を整備する。オスプレイだけでなく、神埼郡吉野ケ里町の陸上自衛隊目達原駐屯地のヘリコプター50機も移駐する。部隊は700~800人規模というものだ。

 選定理由として、(1)長崎県佐世保市に配置する離島奪還作戦を担う新設部隊「水陸機動団」の輸送手段として地理的に一体運用しやすい(2)空港が有明海に面し、騒音などの問題が生じにくい-を挙げている。

 沖縄県尖閣諸島をめぐる中国との対立を踏まえ、南西諸島地域の有事を想定した陸上自衛隊の改編の中で出てきた構想である。安全保障はあらゆる活動の土台であり、重要なのは理解する。

 それでも「有事の想定や対処法は現実的なのか」「本当に佐賀空港がベストなのか」「共同使用の中身は」など疑問が浮かぶ。オスプレイは当初事故が多く、米軍が沖縄県宜野湾市の普天間飛行場に配備した際に反対運動が起きた機体で、安全性や騒音といった不安ももちろんある。詳しい中身が示されなければ、疑問や不安は消えない。

 自衛隊との共同利用だけでも大問題だが、軍事利用はそれだけではない。沖縄の米海兵隊の利用も視野に入れるという。真の狙いはこちらにありそうだ。

 普天間飛行場の同県名護市辺野古への移設が実現するまで、暫定的に佐賀空港を米海兵隊オスプレイにも利用させてほしいと求めてきた。昨年末、普天間の「県外移設」を訴えていた仲井真弘多(なかいまひろかず)知事が、苦渋の決断で辺野古沿岸部の埋め立てを承認した。その時に政府が示した基地負担軽減策の一つに「普天間飛行場の5年以内の運用停止」がある。

 しかし、沖縄県民は県内移設への反対が強く、5年以内に辺野古移設が終わることはない。「10年はかかる」(仲井真知事)との見方もあり、その間は佐賀空港にとの要請だ。本当に暫定的なのか、副大臣は否定したが、気づけば米軍基地になっていたとならないか、疑念は消えない。

 一方で沖縄の痛みも無視できない。埋め立てを承認した時、仲井真知事は訴えている。「国際情勢は県民の意思に関係なく緊張している。沖縄は一定の役割を果たさないといけない。しかし過重負担は不公平。全国で軽減すべきだ」

 願っていないことであっても米軍の駐留を認めておきながら、基地の負担は引き受けたくないというのでは都合が良すぎる。県内では遠い話だった安全保障や日米安保について、身近な問題として捉える時が来た。この計画をできるだけ自前で検証し、是非を探る努力がいる。ただそれには時間がかかる。(宮崎勝)


by asyagi-df-2014 | 2014-07-24 05:20 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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