沖縄から-辺野古24時間厳戒

辺野古の状況が緊迫を増している。
 沖縄タイムスは、2014年7月17日に「ブイ設置、迫るXデー」と、報じている。
「安倍晋三首相は6月に来県した際、辺野古のボーリング調査について『しっかりと地元の方々、県民の皆さまに説明していきたい』と述べた。」という。このことに関しての「言葉と行動がまったく逆である。不誠実きわまりなく、県民を愚弄(ぐろう)するものだ。」との指摘にどのように答えさせることができるのか。
 安部晋三政権そのものの愚劣さが極まっている現在、沖縄は、追い込まれている。いや、日本自体が追い込まれている。少なくとも強権発動は許されない。
 以下、沖縄タイムス記事引用。

 名護市辺野古の新基地建設で、浮標(ブイ)設置の「Xデー」が迫っている。関係者によると、米海兵隊の水陸両用訓練が休みになる20日、連休明けの22日や26日が有力という。防衛省は知事選前に「後戻りできない状況」をつくりだすため、当初計画の遅れを取り戻そうと懸命になる。一方、反対派住民は埋め立てに向けた海上作業の本格的なスタートと位置づけ、警戒を強める。(政経部・福元大輔、東京支社・比屋根麻里乃、大野亨恭)

 「なんでこんなに遅れているんだ。早く進めろ」。7月上旬、政府高官は官邸に呼び出した防衛省幹部に対し、机をたたきながら声を荒らげた。ブイの設置作業が大幅に遅れていることに怒りを爆発させたという。

 当初は6月20日に着手予定だった。現場職員を集め、「Xデー」に備えた講習会も開かれたが、キャンプ・シュワブ沖の常時立ち入り制限区域の拡大など、環境を整えるうちに延び延びになり、1カ月近くずれ込んでいた。

 施工区域を明示するブイ設置は、海底ボーリング調査、その後の実施設計、埋め立ての本体工事といった全体的なスケジュールに影響を与える。

 「米軍普天間飛行場の一日も早い危険性の除去」を掲げる仲井真弘多知事や自民党県連との関係もあり、9・5年かかる計画を可能な限り前倒しで完成させるのが防衛省の最重要課題だ。政府関係者によると、政府高官のあまりのけんまくに防衛省幹部は震え上がったという。

 防衛省の一部は事業を担当する沖縄防衛局へいらだちの矛先を向ける。幹部は「いつやるかは局が決めるが、いろいろ言いたいことは山ほどある」と吐き捨てる。逆に、局の関係者は「必要な手続きを進めているのに東京はまだか、まだか、とせかすばかり」と、いぶかしがる。

 前のめり気味の政府は、11月の知事選を視野に入れているのは間違いない。事業の過程で県との調整を残しており、埋め立てを承認した仲井真知事の在任中に少しでも先に進めたいのが本音だ。早い時期に海底ボーリング調査を終え、「静かな環境」で選挙期間を迎えたい思惑もある。

 反対派住民は知事選を「ラストチャンス」ととらえる。海に手を付けさせなければ、知事選の結果いかんで計画を止めるという望みを支えに、激しい抵抗をみせる構えだ。

 自民党関係者の一人は「政府は反対派の逮捕もちゅうちょしないだろう。今回は本気だという政府の姿勢の表れだ」と強調。防衛省幹部は「海保や県警は生ぬるい。強引に逮捕したら沖縄で暮らしていけないとでも思っているのだろう」と強硬な態度をちらつかせた。

 このことについて、沖縄タイムスの解説、以下引用

辺野古新基地、周到に準備 危険性増す可能性-2014年7月18日

 【解説】名護市辺野古の新基地建設で、防衛省が浮標(ブイ)設置や海底ボーリング調査などの海上作業に、キャンプ・シュワブ沖の立ち入り禁止区域の拡大のほかにも、幾重もの防御策を講じていることが判明した。過去の混乱を教訓に、反対派住民の阻止行動に対応するため、周到に準備し、厳戒態勢で臨む構えだ。

 ブイ設置やボーリング調査は米軍管理のシュワブ内から船を出し、沿岸部から沖へ向かって作業を進める。区域をフロート(浮具)で囲み、その周辺を警備会社のゴムボートや漁船で警戒することで、反対派を遠ざける狙いだ。

 関係者によると、大型船で海上からブイやフロートを運び、短期間で一気に進める計画もあったが、海上保安庁や県警が安全確保の観点から難色を示し、陸上輸送で資材をシュワブ内に運び込む方法に転じた。

 2004年のボーリング調査では、基地外の作業ヤードや港を使用。現場へ向かうまでに反対派のボートやシーカヤックに阻止され、最終的に中止に追い込まれた。当時もシュワブ使用を米軍に打診したが、米軍は実務上の役割を担うことに消極姿勢だった。

 今回はシュワブ内に作業場や浮桟橋を新たに設けるなど、海上作業の拠点と位置付けられる。日米両政府が強力に推し進める計画の実現に、米軍が理解を示したとみられる。

 ブイ設置は事業自体が防衛省内で秘密指定され、ボーリング調査を含め、着手時期は明かされていない。一方で、名護市長が新基地建設に反対するなど反対派の状況も04年と比べ大きく変わり、どのような阻止行動を展開するか見えない。

 防衛省は防御策の一つ一つを「安全、円滑に作業を実施するため」と強調する。ただ、住民との対話もなく、野放図に計画を進めれば、海上でつきまとう危険性への懸念は払拭(ふっしょく)されるどころか、逆に増大する可能性が高まっている。
(政経部・福元大輔)

 さらに、沖縄タイムス社説、以下引用。

辺野古緊迫、強権発動は許されない-2014年7月19日

 米軍キャンプ・シュワブ沖の広大な立ち入り禁止区域の境界にブイ(浮標)を並べ、海底ボーリング調査の足場周辺にフロート(浮具)を張り巡らす。ブイ周囲は、海上保安庁のゴムボートや民間警備船、警戒船が監視に当たる-。こんな異様な厳戒態勢を敷いてまで工事を強行するというのか。到底容認できない。

 米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古での新基地建設をめぐり、工事区域を示すために沖縄防衛局が準備を進めているブイ設置計画の概要である。防衛局は来週以降、ブイ設置に着手し、月内にボーリング調査を始める方針だ。作業期間の11月30日までに、延べ1252隻の警戒船を出す予定であるという。

 ブイ設置やボーリング調査は、シュワブ内から船を出し、沿岸部から沖へ向かって作業を進める。区域をフロートで囲み、周辺を漁船などで警戒し、反対行動を遠ざける狙いだ。シュワブへの資材搬入に備え、県警・海上保安庁、警備業者が連携を図り、基地のゲートなどを24時間体制で警戒するという。

 安倍晋三首相は6月に来県した際、辺野古のボーリング調査について「しっかりと地元の方々、県民の皆さまに説明していきたい」と述べた。言葉と行動がまったく逆である。不誠実きわまりなく、県民を愚弄(ぐろう)するものだ。

 名護市長選で示された地元の民意を無視し、半永久的な米軍飛行場を造ることに正当性はない。このまま新基地建設が強行されるなら、沖縄は「軍事植民地化」がさらに強化されるといわざるを得ない。
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 ボーリング調査では、辺野古沖の水深の深い12地点にスパット台船、9地点に単管足場を設置。潜水などで磁気探査を行った後、海底21地点を掘削する。

 防衛局が提出したボーリング調査の協議書で県は17日、岩礁破砕の許可は不要と判断し、調査実施を了承した。だが、県水産課による判断は漁業の観点からの了承であり、自然環境への影響は考慮されていない。

 日本自然保護協会は今月、辺野古の埋め立て予定地内で、5月半ばから7月初めにかけて約2カ月の調査で絶滅危惧種ジュゴンの食痕(しょくこん)が110本以上確認されたと発表し、埋め立て事業の中止と大浦湾の保全を求めた。

 ジュゴンの保護に関しては国際自然保護連合(IUCN)が、2000年、04年、08年と3度の勧告を出している。工事の強行は国際社会からの警告も無視することになるのである。
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 埋め立てを承認した仲井真弘多知事は、18日の記者会見で、辺野古の新基地建設への反対運動を念頭に「そう簡単ではない、と前にも申し上げた。今でも」と述べた。県民の生命、財産を守るべき知事の責務を忘れた人ごとのような発言だ。

 米軍統治下、基地建設のため住民は米軍の銃剣とブルドーザーによって暴力的に土地を接収された。新基地建設は、日本政府による現代版の「銃剣とブルドーザー」である。強権的に沖縄の軍事要塞(ようさい)化を進めるのは許されない。


by asyagi-df-2014 | 2014-07-19 19:33 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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