ワークルールを学ぼう

 朝日新聞は、2014年7月15日、「『働く自分』学んで守ろう」とワークルールを学んで対抗しようとの記事をまとめた。
 以下、記事引用。


「働く自分」学んで守ろう パワハラ・過労…法令知って対抗:2014年7月15日


 長時間のサービス残業、パワーハラスメント、休日なしの連続勤務の常態化など、度を超えた会社の酷使からどう身を守るか。ワークルール(労働法令)を学んで対抗しようという動きが広がっています。
 ■NPO、検定実施
 大阪市のビルの一室で6月中旬、労働者の権利や義務など労働法関連の知識を問う「ワークルール検定」があった。初級は45分で20問を解く。時間外労働や最低賃金、不当解雇や採用内定取り消しなどの事例を取り上げ、選択肢の中から答えを選ぶ=表。7割の正答率で合格だ。

 受検した堺市の男性(42)は元化学メーカーの正社員。2008年のリーマン・ショックの影響で整理解雇された。その後は非正規労働者として職場を転々とし、5月に勤務先のIT企業で契約更新されず、失職した。「非正規になったあと、短期間で何度もクビを切られ、納得がいかない。労働者の権利と言っても黙っていたら権利はない」

 検定は、札幌市のNPO法人「職場の権利教育ネットワーク」が実施し、昨年は北海道と東京の5会場で623人が参加した。2回目の今年は、労働組合の中央組織・連合も実行委員会に加わり、大阪と福岡を含めた全国7会場で、926人が受検した。来年はさらに開催地を増やすという。

 同ネットは学校現場などで労働法の普及に取り組むが、理解がなかなか深まらないという。シンクタンク・連合総研が12年の勤労者意識調査で非正規労働者にも適用される制度について聞いたところ、時間外割増賃金の適用を知っていたのは約67%、有給休暇の取得は約62%、産前・産後の休業は約59%にとどまった。

 同ネットの小林幸一事務局長は「過労死やパワハラなど職場でぶつかる課題の解決には、キャリア教育よりワークルール教育が大切になっている。気軽に挑戦してほしい」と話す。

 ■高校生向け授業
 「会社に対しておかしいことはおかしいと自信を持って言えるために、働くルールを学ぶことが大切なんです」

 6月下旬、堺市の堺東高校の視聴覚教室。3年生280人を前に、NPO法人「はたらぼ」代表理事の中嶌聡さん(31)が語りかけた。「ブラック企業対処法」をテーマにした出前授業だ。

 元人材派遣会社社員の中嶌さんは08~12年、「地域労組おおさか青年部」で労働相談や団体交渉を担当。09年から労組や市民団体の会合で、長時間労働や残業代未払いなどの実態や、ワークルール習得の意義を話している。最近は大学や高校からの依頼が増えているという。

 この日の授業では、ブラック企業の特徴について(1)長時間労働(2)パワハラ・暴力(3)違法行為と説明。また、内定辞退を強要された大学生を支援して、内定先の会社と団体交渉した活動などを紹介した。

 社労士らでつくるNPO法人「あったかサポート」(京都)も、06年から京都の大学や高校を中心に出前授業を続け、昨年度は38回開いた。若者が集う労組「首都圏青年ユニオン」(東京)やNPO法人POSSE(同)も大学や高校で出張授業をしている。

 ■労働環境厳しく
 労働者が働く環境は厳しさを増している。
 「労働条件の最低基準を定めた労働基準法や働く人の安全と健康を守る労働安全衛生法があっても、過労死が止まりません」。6月に大阪市内で開かれたシンポジウムで、「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表は、違法な働かせ方が横行する労働環境への危機感を訴えた。

 厚生労働省によると、労災認定された過労死のうち、脳や心疾患で亡くなった人は13年度133人。5年連続で100人を超え、増え続けている。うつや自死に至る精神障害は、12年度475人と3年連続過去最多を更新し、13年度も過去2番目の多さだった。

 13年に全国から過去最高の8千件の労働相談を受けたNPO法人労働相談センター(東京)の須田光照副理事長は「労組が力を失い、労使の力のバランスが崩れ、労働者の権利がないがしろにされる傾向が続いている」と言う。

 ■あなたは解ける? 働くルール
 (ワークルール検定2014 初級テキストから)
 【Q1】解雇について、正しいものをひとつ選びなさい。   
 (1)使用者が労働者を解雇する際、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められる解雇は、いかなる場合でも有効となる。
 (2)労働者の職務能力が、使用者の求めるレベルに遠く及ばない場合、使用者は指導・助言をすることなく、労働者を解雇することができる。
 (3)使用者は、個人的に好まない労働者を解雇することができる。
 (4)会社が何度注意してもほかの従業員らとトラブルを繰り返して、事業の遂行に支障を与える労働者は、解雇できる。
 【Q2】労働基準法上の労働時間について、正しいものをすべて選びなさい。
 (1)就業時刻後に働いても労働時間とは扱わないと合意していた場合でも、就業時刻後に上司の指示で仕事をしたならば、労働時間として扱う必要がある。
 (2)就業時刻後の研修会に参加した時間は、会社の事業場内で行われている場合には、常に労働時間となる。
 (3)公共交通機関を利用して出張した際の移動時間は、原則、労働時間となる。
 (4)営業車を運転して会社の営業所から客先に移動した時間は労働時間にあたる。
 【Q1正解:(4)】
 〈解説〉(1)法は特に弱い立場にある労働者を保護するため、解雇が禁止される場面を定めている。(2)のように解雇事由に該当する労働者であっても、何ら対策をしないまま解雇することは許されない。
 【Q2正解:(1)(4)】
 〈解説〉使用者の指揮命令下に置かれている時間を労働時間という。(2)は会社が義務づけた研修なら労働時間。社内で開かれるといって常に労働時間となるわけではない。(3)は単に目的地に移動すればよいだけであれば、労働から解放されているといえる。


by asyagi-df-2014 | 2014-07-19 05:36 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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